Monday, October 8, 2018

なぜデータ計測をするのか

僕はデータを元に物事を判断したり、行動、分析することが多い。

だが、必ずしも 100% 数値的に物事を解釈しているわけでもありません。判断や、技術的テクニックを要する場面では、最後は人間が自然に備える直感 (intuition) や、感覚を大事にします。ゴルフのスィングでも、わずかコンマ0.秒の間に数字を考えながら、動作をするなど不可能ですし、プロでもそんなバカなことはしません。

趣味の料理、特に拙宅での代表的なとんかつや天ぷらを揚げる場合は、かならず温度を測ります。

とんかつについては、揚げる前から、揚げた後までの湯温を測り、最適な温度プロフィールを作成しています。

では、なぜ必要なのか。

技術力と経験値不足を補うために他なりません。

料理に限らず、ゴルフのスィング、野球のピッチング、ソフトウェアのプログラミング、数値の分析など、毎日繰り返し行い、絶えざる鍛錬を積み重ねてようやく習得できるのが技術と思っています。

料理は、あくまでも趣味で、職人のように毎日調理できることはなく、せいぜい月に4, 5回程度しか作りません(作れません)。

仮に毎日していることだったとして、ある日突然失敗がつづいたとする。病気をして数日休んだとする。事実や数値に基づいた正しい物を作るための基準値があれば、いつでも原因を正して、元に戻してやることが早く容易にできるのです。

「170 度の油でこんがりきつね色になるまで揚げる」というとんかつの最終工程を、月に1回という散漫な取り組みで、再現性高く、作るのは不可能。

そこを毎回再現性良く作るには、上手にできる場合、数値的にどのような状態にあったかを記録しておくのがよい。


そうすれば、客観的な事実に基づいた視点で、物理的にどのような状態を再現すればよいかがわかるのです。そこには曖昧な言葉や感覚、思い込みはなく、数字で正しく認識できます。

企業の経営判断等でも、感情や建前、過去の栄光だけでなく、数値や事実にも目を向け合理的な判断をスピーディーにできるようにしたいものです。

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