Thursday, October 11, 2018

すまし汁に使う昆布と鰹節の一番出汁の取り方



美味い米と汁を作るのは日本料理の基本と思います。

特に出汁を上手にとるのはとても技術と経験が要求されるものであり、料理に合わせてどのような出汁を使うかを決めるのも面白く、又難しい点でもあります。

最近試行錯誤を重ねて、澄まし汁に使える出汁の取り方がわかってきたので、紹介します。出汁は 100 人いれば、100 通りあると言われるように、どれが正しく間違っているというものではありませんが、うちの家の技法として参考程度にご覧ください。材料の吟味よりも、どのような手順で作ればよいかという技法に重点をおいています。


様々な調査の結果、一番出汁を作るには、次のようなポイントがわかりました。 

  • 昆布のグルタミン酸は、煮出すと味が濁る。70度を超えると、アルギニン酸(ぬめり成分)が溶け出してしまう。
  • 昆布の表面は布巾でふく。
  • 昆布は水出し 10 時間がよい。
  • かつお節もぐつぐつ煮出すのは NG。85度が最もイノシン酸が抽出されやすい。
  • 温度は、温度計で正確に測りながら調理する。

これまでは次のような間違い/失敗をしていました。

  • 昆布の表面を流水で洗う。
  • 昆布を水にいれて、強火で熱し、ふつふつと沸騰するまでに煮る。
  • 昆布をお湯にいれたまま、かつお節をいれて、90-95 度くらいで 煮る。


昆布については、水出しがいいとか、60度のお湯で 60 分煮るのがよいとかいろいろ方法があり、今回は全く同じ材料で 2 種類作り、食べ比べをして、どちらが澄まし汁に適しているかを判定しました。


材料 (2 つ用意)

  • 水 1,000 ml
  • かつお節 30 g (枯節の腹側)
  • 真昆布 10g
  • 塩 5g
  • 醤油 小さじ1 (5 ml)
今回は昆布は普段使っていた日高昆布をやめて、真昆布にしました。日高昆布は磯の香りが強いらしく、真昆布は上品な仕上がりになるのだとか。飲み比べないとまだよくわかりません。

準備

  • 水は、カップで正確に1,000ml軽量する。
  • 昆布は、測りで 10g づつ軽量する。表面を濡れ布巾などでふく。
  • かつお節は、出汁を火にかける前に削り、30gづつに分ける。



方法A - 水出し

  • 昆布を水にいれ、室温で 10 時間おく。
  • 昆布を取り出し、85 度まで熱する。
  • 85 度に達したら、火を止める。
  • かつお節をいれ、3 分まつ。
  • 布巾で濾す。
  • 塩 5 g と醤油小さじ1で味付て完成。

方法B - 60度/60分煮出し

  • 昆布を水にいれ、中火にかける。
  • 60度をキープしながら、60分煮出す。
  • 昆布を取り出し、85 度まで熱する。
  • 85 度に達したら、火を止める。
  • かつお節をいれ、3 分まつ。
  • 布巾で濾す。
  • 塩 5 g と醤油小さじ1で味付て完成。





濾した直後の状態
同じボウルでなくて申し訳ないのですが、透明度が明らかに異なり、水出し(A) は澄んでいます。煮出し(B)は濁っていて、底が見えません。これまで作っていた出しが濁っていたのは、昆布のせいだったのかも。

「昆布を煮出すと味が濁る」というのは、見た目にも濁るのかもしれません。



具は最小限の乾燥湯葉だけにしていただきました。
  • 水出し(A)は、味がまろやかで昆布と鰹の味と香りが調和していました。お澄ましだと、断然 (A) が自分の好みでした。
  • 煮出し(B)は、味がとんがっており、昆布と鰹が調和していない感がありました。(B) は煮物や、具の少ない味噌汁だと合うかもです。

もちろん好みがあるので、人によっては、(B) の澄ましがよいという方もあると思います。


さらに色の違いが歴然な例。全く同じおわんに注いでみて、煮出し(B)はぼやけており、水出し(A)は底まで透き通っているのがよくわかります。



まとめ

  • 澄まし汁、出汁の味を楽しむ料理には、昆布は水出し (10 時間) が適している。
  • 温度は必ず温度計を使い、煮出し時間などはタイマーを使う。
  • かつお節は、火を止めて 85 度で 3 分間抽出する。

60 度の湯温を保つには、意外と面倒でした。水出しも 10 時間でなく、例えば 6 時間でよいのなら、手間も楽になります。


課題

  • 昆布の旨味成分の抽出方法 (水出しと時間の関係, 6~8時間程度の水出しでよいかどうか調査)
  • 水 (硬水、軟水)による違い。アメリカでは Evian などの軟水で試してみたい。
  • 昆布の種類 (真昆布、利尻昆布、日高昆布など)
  • 鰹節(腹節、背節)、および削り方
  • 具材との組み合わせ (お麩や湯葉のような単純なもの、しんじょ等)

参考


美味い米の炊き方 (カリフォルニア米 4 合)

  1. 米を粒をつぶさないようにやさしく丁寧に洗う
  2. 土鍋に入れて、水につけ 30 分吸水
  3. 強火で 15 分たく。
  4. 極弱火で 5 分たく。
  5. 火からおろして 10 分蒸らす。土鍋の蓋の上に布巾をかぶせておく。
  6. おひつにすぐにとり、濡れ布巾を挟んで蓋をする。


Monday, October 8, 2018

なぜデータ計測をするのか

僕はデータを元に物事を判断したり、行動、分析することが多い。

だが、必ずしも 100% 数値的に物事を解釈しているわけでもありません。判断や、技術的テクニックを要する場面では、最後は人間が自然に備える直感 (intuition) や、感覚を大事にします。ゴルフのスィングでも、わずかコンマ0.秒の間に数字を考えながら、動作をするなど不可能ですし、プロでもそんなバカなことはしません。

趣味の料理、特に拙宅での代表的なとんかつや天ぷらを揚げる場合は、かならず温度を測ります。

とんかつについては、揚げる前から、揚げた後までの湯温を測り、最適な温度プロフィールを作成しています。

では、なぜ必要なのか。

技術力と経験値不足を補うために他なりません。

料理に限らず、ゴルフのスィング、野球のピッチング、ソフトウェアのプログラミング、数値の分析など、毎日繰り返し行い、絶えざる鍛錬を積み重ねてようやく習得できるのが技術と思っています。

料理は、あくまでも趣味で、職人のように毎日調理できることはなく、せいぜい月に4, 5回程度しか作りません(作れません)。

仮に毎日していることだったとして、ある日突然失敗がつづいたとする。病気をして数日休んだとする。事実や数値に基づいた正しい物を作るための基準値があれば、いつでも原因を正して、元に戻してやることが早く容易にできるのです。

「170 度の油でこんがりきつね色になるまで揚げる」というとんかつの最終工程を、月に1回という散漫な取り組みで、再現性高く、作るのは不可能。

そこを毎回再現性良く作るには、上手にできる場合、数値的にどのような状態にあったかを記録しておくのがよい。


そうすれば、客観的な事実に基づいた視点で、物理的にどのような状態を再現すればよいかがわかるのです。そこには曖昧な言葉や感覚、思い込みはなく、数字で正しく認識できます。

企業の経営判断等でも、感情や建前、過去の栄光だけでなく、数値や事実にも目を向け合理的な判断をスピーディーにできるようにしたいものです。

Saturday, September 1, 2018

アメリカ理系大学院で授業料や生活費はどのように賄う方法があるのか (大昔の体験談より)



アメリカ大学院の授業料は、日本と比べて高い。

だけども高いなりに、質と量の両面で得られるものは多い。

ただそれをどう払うかというと、自腹で払う人は多くはないはず(要統計)。

理系だと特に、各研究室/研究所は研究のための資金を政府や企業から獲得し、大学院生を戦力として雇わねばなりません。また教授は、授業をするたびに準備や宿題や試験の解答、生徒の質問の対応など、大量の仕事があるので、アシスタントが必要です。


  • RA: Research Assistantship 
  • TA: Teaching Assistantship
という assistantship がポピュラーな仕組みで、これらを受けて(とくに)大学院生は授業料と生活費をサポートしてもらえます。

大学外から、各企業の派遣や fellowship などで資金獲得をしてくる学生も多いです。 日本企業からの派遣でいらっしゃる方々も多かったですね。

本気でアメリカの大学で学びたいと思うのであれば、

「大学院/大学の授業料は高い」→「やめた」

でなく、

「どうやったら支払えるか」

解決方法を探るべきです。

Stanford などの人気/有名校でも、Ph.D. コースだと 1 年目から何らかの資金援助 (financial aid) が保証されている学科もあります。

どの学校でどれくらいの援助があるかは、本当に専攻や学科、学部の財布事情、各研究チームの資金事情、経済や景気に左右されますが、assistantship (TA, RA) は、授業料といくばくかの給料をもらえる(つまり雇用される)のが普通です。

なので、雇う側も真剣に選んできます。

誤解を受けるかもしれませんが、いくらアメリカ理系大学院で RA, TA でお金をもらって勉強できる仕組みがポピュラーかといって、入学したら手放しで喜べるかというとそうでもありません。みんな平等に、RA をアサインすることはありませんから、個人個人できっちり営業活動をし、所属したい研究室を選び、教授(雇用者)を射止めなければなりません。

僕が学生だったときは、
  • 授業料 (年間 $25,000 分くらい)
  • 給料 ($2,500 x 12 ヶ月)
  • 医療保険半額負担
という待遇でした。贅沢はできませんが、車をもってアパートに住むのは可能でした。

夏場は 100% RA で給料が倍になった時がたった1度だけありましたが、資金繰りはかなり厳しい専攻&研究所だったので、なかなか日本の雑誌で読んだようなメルヘンではなかったのは事実です。アメリカ政府の政策に影響を受けるなんてのも知りませんでしたし。

余談ながら、学生当時は研究室の財政が厳しいときは、学生同士でぐちってばかりでしたが、卒業後に経営者という立場になり、あの頃のプロジェクトマネージャーや教授は随分としんどい苦労をされていたのだなぁと反省するようになりました orz



Tuesday, July 31, 2018

データ解析、Google Data Studio あれこれ疑問を尋ねられるので。。。

BI ツールとしては新参の Google Data Studioはどうなのかとよく聞かれるので、色々と試用させていただいてます。実際の顧客のデータは見せれないので、個人データを使っていますが、なかなか良いのではというのは率直な感想。

BI ツールを長年使い倒したベテランには物足りないと思う部分もある(そういう感想の評価サイトにある)ようですが、
  • 「そもそも BI ツールって具体的にどんなことができるの?」とか
  • 「自社のデータを見るとどんなことがわかるの?」とか、
  • 「ダッシュボードって、うちの車のあれ?」
といった疑問に手軽に答えたり、本格的に BI ツールに投資する前に使ってみるのにもとてもいいのではと思いました。

GCP (Google Cloud Platform) にすでにデータがある場合は即座に使えるのも便利ですね。Google は他の Ads や API なども含めてドキュメントが充実していて使いやすい。Google Data Studio についていえば、グラフや表のローカライズが簡単にできるといいですね。


サンプルとして、3078 ホール (x 50 行) 分のデータを Big Query に入れています。つまり 171 ラウンド分、 1 ホールにつき 50 種類のデータがあります。

一番時間がかかるのが、紙 からのデジタル化。

大体のラウンドは、1ストローク毎に状況やクラブ選択や意図まで思い出せるのですが、めんどいので 2017 年以前は機械に自動的に推定させました。思い出す暇があれば練習した方がいいと思い。。




本来の BI としての例はこちらにもあります:
https://datastudio.google.com/gallery



そもそもなんでデータを集めて、分析したりグラフにしたり、MLアルゴリズムにつっこむのか? 色々理由はあるけれども、


[1] 成功/失敗などのパターンを発見できる 
LTVの高い顧客の発見とか、顧客の黄金獲得ルートの発見とか、ストック/オプションの売買や戦略の最適選択、損害を最小限に抑えるプレー戦略の発見、スコアメイクにクリティカルに効く練習項目の発見とか、大量(でなくてもいいこともある)のデータから、金の卵を掘り出すことができます。

実際は、金塊掘り、ドブさらいのようなプロセスなので、所有しているデータの中から見つからないこともあります。その場合は自社のサービスや製品の改善のヒントも隠れていることもあり、どんなデータをどのように取ってくればよいかを考えるよい機会になります。

[2] 技術(テクニック)や経験値の低さをカバーできる

30 年の業界経験や修行経験を持ち合わせていない、未経験者でも高いクォリティのサービスや成績を短期間で出せるようになります。極めるまではいかないでも、そこそこのレベルに到達する時間を短く(研修、修行期間の短縮)できる。

また、自動化できる仕事はどんどん機械に任せられるようになりつつあります。そうすることで、人間がより創造的な仕事に集中できます。
[3] 論理的な判断ができる
現場のカンや、感情やタテマエだけでなく、事実、数値にも基づいて経営判断などの decision making を行えます。個人的には、いちかばちかのカケよりも、窮地において期待値の高い戦略をとれるよう、100%感情に頼った判断を避けれるようにしたい。いずれは人間のようなクリエイティブな判断や思想を持つことが機械にも可能になるかもしれません。





Saturday, July 21, 2018

いつ留学するのがベストなのか




アメリカ理系大学院留学への準備の体験談」でも多少触れましたが、「いつ留学したらいいのでしょうか?」というご質問をいただくことがよくあります。

そもそも留学をする目的やプログラムによって答えは "It depends." ではあります。

ここでは大学院など、2 年 ~ 5 年、割と長くじっくり現地に滞在して勉強し、学位取得を目指す場合に限定します。

端的に言えば、「行きたい」、「勉強したい」と思ったら、すぐに行動を起こして行ってしまった方がいいだろうというのが今の僕の考えです。

特にSTEM系 (Science Technology Engineering Math) の勉強をするのであれば、大学4年生 (undergrad) を終わってすぐに Master などへ進学するのは、アメリカでも珍しくはありません。一旦会社で働いて社会経験を積んでから入学する人も大勢します。

僕が入学した当時 (2002年) は、感覚的に半々程度だったかと。

すぐに行った方がいいというのはいくつか理由があります:
  • 学術的なパフォーマンス
    • 数学、物理学などの知識は使わないとすぐに忘れてしまう。
    • スポーツ選手が練習をサボると途端に試合で活躍できなくなるのと同じ。
  • 拘束条件の発生
    • 年齢を経るにつれて、だんだん社会的な責任も多々発生し、拘束条件が年々増えてしまい、自由に自分の責任と判断で(しかも海外へ)勉強しに行くのが不自由になりやすい。
    • つまり、会社で部下を抱える、会社で大きな責任ある仕事を任せられる、家族ができる、子供ができる、親の介護が必要になる、などなど。
  • 体力
    • 若年の方が、寝ないで勉強するときなど、多少の無理がききやすい。
    • 英語などの外国語や、現地での文化習慣にも若い方が慣れやすいと思う。

といったのが理由です。


Wednesday, March 8, 2017

アメリカ理系大学院留学への準備の体験談

 

ここで紹介するのは、大学院生として留学するための体験談です。

留学と言っても、学生として入学する他にも、語学留学、客員研究員やポスドクなどがありますが、それらは私は経験したことがないのでカバーしません。

僕が Stanford へ入学したのは、2002 年(2009 年に Ph.D. 取得) なので、特にテストなどの内容が古い場合がありますが、追ってアップデートできたらと思います。

 このポストでカバーする主な内容です:
[1] 留学のスタイル様々
[2] いつ留学するか
[3] 理系大学院への応募に必要な書類とテスト
[4] 専攻選びについて


[1] 留学のスタイル様々 


まず、「留学を希望しています!」という人たちから、よくある質問としては、

  1. 大学院へ入学する 
  2. ポスドクとして研究する 
  3. 客員研究員として滞在する 

のどれがよいか、ということです。

私には 1. しか考えられなかったので、意外ではありますが、1-3 のオプションは比較の対象にならないくらい異なります。 結局何がしたいかによるはずなのです。 

1. なら、自分が勉強したいことを本気で勉強しにくる

2. なら、既に Ph.D. を持っていてさらに研究し成果を上げたい、

3. なら、一定期間日本国外でちょっと勉強/研究しながらアメリカ生活の雰囲気を体験したい

で 1-3 に自明に決まるはずです。 

ポスドクは、Post (後の) Doctorate の略ですので、Ph.D. を取得した人たちのためのキャリアパスです。こちらはより専門的な研究者や、教授職を目指す人たちのコースです。いわゆる客員研究員 (Visiting Scholar) とは基本的に大学に滞在費用を払えば誰でも出来、本人は経歴に箔がつき、受け入れる大学としては美味しい商売です。大学側は特に成果について要求事項もありませんし、全く持って本人の責任と自由です。

個人的な見解として、本気で学ぶなら、学生またはポスドクとして留学するべきです。コミットメントのレベルや得られるものが全く違います。もしすでに博士号を取得している場合だとポスドクですね。修士号をすでに取得していて、違う専門の修士号や博士号を取得するために留学するというパターンも全く普通に行われています。

アメリカでの留学気分を味合うだけなら、客員研究員でもよいのではないでしょうか。が、どうせ留学するなら学生としてコミットをお勧めします。


[2] いつ留学するか 


いつのタイミングで留学するかですが、理系大学院、とくに修士課程では (MBA などと違って) 職務経験は特に問われませんので、学士号取得後にすぐに入学できます。アメリカ人でも、留学生でも割と少なくないパターンです。

もちろん職務経験を経た後、さらに勉強するために、企業派遣やいったん会社を辞めてから大学院へ入学するのもポピュラーです。働いた後に、自分が追求したい分野が出てきたり、さらに専門的な知識をつけてキャリアアップをしたいという人たちが多いですね。 

繰り返しになりますが、ポスドクをするなら、既に博士号を持っている必要があります。ポスト•ドクターですので。

客員研究員は、博士号なくてもできますので、いつでも(お金さえ大学に払えば席をもらえます)。 

僕自身は、学部が終わったら大学院へ進むと決めていて、「アメリカの理系大学院は特に自分で授業料を全額払わなくても卒業できる」という噂を聞いたのと、日本の大学は多かれ少なかれレジャーランドだなと感じたので、大学1年次には直ちにアメリカの大学院へ進学する目標を立てました。


 [3] 理系大学院への応募に必要な書類とテスト 


大学院の応募に必要な書類です。

  1. GPA (Grade Point Average) 
  2. Statement of Purpose 
  3. Letters of Recommendation 
  4. GRE (General Test, Subject Test) 
  5. TOEFL  


上記は一般的な Requirements ですので、各学校、学科では微妙に異なります。とくに GRE で、Subject Test が必要だったりすることがあるので要注意です。詳しくは、各学校のホームページで「Admissions」といったページを探し、「Application Requirements」といったページを探してください。15 年前に Google が今くらい発展していればどんなに資料集めが楽だったろう。。。 


合格の判定の点数配分としては、1 が 25%、2,3 で 50%、4 が 25% くらいという話をどこかの Princeton Review とかのセミナーで大昔に聞きました。 

無論数値にはばらつきはあるものの、割合信頼性の高い割合かと。 日本で受験というとテストのスコアを競うものが一般です。

アメリカでの入試 (?) は、テストは 25%で、残りは日々の勉学の活動がものをいう書類選考です。書類自体の準備は、6-12 ヶ月あれば十分ですが、そのための準備(エッセーの内容、GPA の数値) は大学入学時くらいから、始まっているといっても過言ではないでしょう。社会人経験を積んでからの場合は、職務内容も重要になります。

それぞれの Requirement の簡単な説明です: 


GPA 


Grade Point Average という学校での成績の平均値です。A = 4.0, B = 3.0, C = 2.0 と単位数をかけ、取得単位数で割ります。オール A で、4.0 になります。A+ は、4.3 になりますので、神童な人は、GPA が 4.0 を超えています。例え、GPA が 4.0 でも入学は保証されず、エッセーや推薦状の内容、学校の方針など様々な要因を基に判断が下されます。逆に、GPA があまりよくなくても、留学を諦める必要はどこにもありません。 僕はちなみに、学部の平均は 3.7 くらいだったと記憶しています。やはり、フランス語や一般教養の不出来が足を引っ張ったようです。機械工学の専門教科は、わりと 4 近くあったかと。。。


Statement of Purpose 


いわゆるエッセーと呼ばれる、大学院進学の目的を論理的に述べた作文です。非常に大事なものですので、万全の準備をしたい書類の 1 つです。 


Letters of Recommendation 


推薦状です。大学の指導教官などから、3 通用意します。通常、3 つのうち 1 つは必ず、Academic background を持つ人からもらうようにという指定があります。


GRE (General Test) 


統一テストです。Verbal, Quantitative, Analytical の 3 つのセクションから構成されるテストです。Quantitative は数学の試験でレベルとしては、数 I, II 程度です。問題さえ理解できれば満点近くとれます。Verbal はアメリカ人(ネィティブスピーカー) にとっての国語の試験です。日本人がセンター試験の国語で全員が良い点取るのはなかなか苦労するように、留学生にとっては難問すぎるテストです。そういう理由で、留学生の点数はあまり期待されていないとかいう「噂」は聞いたことがあります。逆に、GRE で良い点数を取って留学中の学費と生活費を学部から支給される特待生に認定されたという人も見たことがあります。


TOEFL 


留学生は必須です。各学校が要求する必要最低限のスコアはクリアすればよいかと。GPA、エッセー、推薦状が良くても、TOEFL で足きりされるのでがんばって取ってください。(MIT, GIT は足きりされてしまいました。。。) これまた噂ですが、合否の判定だけだと、足きりに使うのが目的とも聞いたことがあります。もちろん、入学時点で Financial Aids をゲットするためには、良い点とった方がベターです。


[4] 専攻選びについて 


アメリカで生活していくと、多かれ少なかれ数年間働きたいとか、ずっと長く住んでみたいなと思う人が多いです。

日本人は、アメリカでは、外国人(お客)という立場上、自分の国ではないわけですから、ビザの取得は必須です。たまたま生まれがアメリカだったとか、両親が昔グリーンカードをとったとかいう特殊事情以外では、F ビザ (学生ビザ) から H (就労ビザ、特殊技能労働者) を取るのが常套手段だと思っています。駐在で滞在する場合は、E, L というオプションが一般的ですが。H を取るには、理系の学問、いわゆる STEM (Science Technology Engineering Math) を専攻するのがやりやすいですね。H ビザは本来、アメリカ市民の中ではどうしてもできない高度な知識、経験、技能を要求する仕事があり、止むを得ずして優秀な外国人を雇用するためにあるものです。STEM 専攻にすると、卒業後の進路のオプションが広がります。

H ビザは、好景気の影響もあり、近年取得が大変ですが、Academic Inssitute で働く(教授や研究者など) と、H ビザも Quota や応募開始時期の制限などがなくなるんじゃなかったかな?

というわけで、アメリカで勉強して、働く経験も積みたいと思うなら、迷わず理系 (STEM 系) を専攻すべしです。


[5] おまけです 


合格 


  • Stanford University 
  • University of Michigan 
  • Perdue University
  • Rensselaer Polytechnic Institute (RPI) 


不合格(TOEFL の点数のために審査保留) 


  • Massachusetts Institute of Technology (MIT) 
  • Georgia Institute of Technology 





実際の準備のタイムライン 



  • 1998.3 東大(前期)、東工大(後期)ともに不合格。浪人したくなかったし、早く大学レベルの勉強がしたかったしで、早稲田理工学部機械工学科に入学。 (逆に東大へ入学していたら、現状に満足してアメリカへ留学しようとは思わなかったかもしれない。人間万事塞翁が馬ですな。) 
  • 1998.4 大学入学したすぐくらいに大学院留学を決意。 (途中いろいろ各大学の HPを見たり、GPA をなるべくよくするよう勉強。だが、一般教養とフランス語などなどはぎりぎりパス。) 
  • 2001.3 4 年に上がると同時くらいに本格的に資料請求や応募先を考え始める。TOEFL も 2, 3 ヶ月に 1 回受験 
  • 2001.9 MIT, Stanford, Caltech へ訪問。MIT、Stanford を訪問し、Caltech へ向かう時に 9.11 テロのため空港、高速道路封鎖。San Francisco で 1 週間程立往生になり中止。 
  • 2001.10 GRE を受験、結局 1 回受けただけ 
  • 2001.11 エッセー、推薦状を仕上げ 
  • 2001.12 応募書類をすべて提出 
  • 2002.1 University of Michigan, Perdue, RIP から合格通知。GIT, MIT は前述のように TOEFL スコアの再提出をしたらよいと促される。 
  • 2002.3 Stanford から結果が未だ来なく、問い合わせ。紛失のため再提出。 
  • 2002.5 Stanford から合格通知を受け取る。 
  • 2002.7 渡米 


いろいろな局面で運がよかったなぁと思います。応募のためのテストや文書作成の準備は大体 9 - 12 ヶ月前から始めたという感じです。


よく聞いた都市伝説



  • 有名校はテストスコアを満点(近く)とらないといけない。 
  • コネがないと入れない。
いずれもガセネタです。

Friday, July 8, 2016

とんかつの作り方 v2.0 (2016 年版)



とんかつ作りを始めて、2 年半くらい経ちました。これまでに、概算で 500 枚は揚げたかも。とんかつの作り方は、以前にも書きましたが、途中経過で様々なコツが色々とわかってきましたので、現時点で再現性よく安定して美味しく揚げるための方法をまとめてみたいと思います。 温度は「摂氏」で説明しています。


[材料]

  • 豚肉ロース 厚さ 2 - 2.5 cm
  • 小麦粉
  • 卵 (肉 2 枚に対して、1 個程度)
  • パン粉 (市販品、アメリカにあるスーパーでも “panko” として普通に買えます)
  • サラダ油 1.5 リットル
  • 食パン、フランスパンのスライスなど、4 - 6 枚


[準備 1]

  1. 豚肉は、筋を丁寧に切り、ビール瓶などでよく叩きます。
  2. 豚肉に小麦粉をまんべんなく、むらなくまぶし、そのまま 10 分間バットにおいてなじませます。
  3. その間、卵を溶き、油を鍋に注いで加熱を始めます。油は、温度計で必ず計測しながら調理してください。
  4. 小麦粉をまぶして 10 分経過したら、もう一度小麦粉を軽くまぶします。
  5. そのまますぐ、卵に浸して、パン粉をまんべんなくまぶしてください。パン粉をまぶしたら、バットにおいて 5 分ほどおきます。


[準備 2]

  1. 油を 180 度程度に熱します。
  2. スライスしたパンを揚げます。両面がこんがりきつね色になるまで、2-3 分揚げてください。
  3. パンを油から引き上げ、砂糖などをまぶして揚げパンとしていただけます。
  4. こうしてあらかじめ、新品の油を使い古すことによって、本番でとんかつを揚げると仕上がりがカリッとなります。



[揚げる]

  1. 油の温度を、195 度程度の高温にします。
  2. 豚肉を、3 枚鍋に入れます。入れ終わったらすぐに、タイマーで 5 分間測り始めてください。
  3. 最初の 1 分間は何もしないで、観察してください。この間、油の温度が一気に 160 - 170 度くらいに下がってきます。160 度を切ると下がりすぎなので、熱容量を大きくするために油を足したり、投入する豚肉を 2 枚にしたり、揚げはじめの温度を 200 度程度から始めるなど、調節をしてください。
  4. 1 分経過したら、肉をひっくり返します。また同時に、コンロの火を若干強くし、ここから油温を徐々に上昇させてゆきます。というのも、油温が上昇している状態かつ、肉を引き上げるときの油温を 170 - 175 度の範囲にコントロールしたいからです (理想は 172 度くらい)。
  5. 2分30秒経過したら、また肉をひっくり返ます。このときの油温は、165 - 170 度くらいが理想です。
  6. 4分経過したら、肉をひっくり返します。このときくらいから、とんかつからパチパチと音が鳴り始めます。温度は、170 度を超えていますか? ここからは温度がじわじわ上がっているのが望ましいので、僕はこの段階で若干さらに火を強くします。
  7. 5 分経過したら、最初に投入した肉から順番に引き上げ、よく油を切り、網にのせます。このとき、すぐに肉を切らないように注意してください。
  8. コンロの火を、1. の時とおなじ強さに戻し、再度 195 度まで上昇させてください。
  9. 次のバッチは、また手順の 1 から 7 を繰り返してください。
  10. 網に載せた肉は、10 分程度休ませます。この時間は気温などにも左右されますので、まだまだ調査が必要です。
  11. 休憩が終わった肉から、ナイフで切り、お皿に盛り付けます。



[油温について]

あくまでも熱容量や、火力を十分に備えられない家庭でのコンロを使うことを前提としていますが、現時点での理想的な油温の変化です。美味しいとんかつを作るには、材料ももちろん大事ですが、それよりも「どのように揚げるか」の技がものをいうと思います。
  • 揚げる前: 195度 + 油温が上昇している
  • 肉投入から 1 分: 165度くらいに下がる
  • 1 分から、仕上がりまで: 172 度 (170 - 175度の間) くらいまでじわじわ上昇している状態で、肉を油から取り出すのが理想
油温を単純な piece-wise linear なモデル化をして、時間平均温度を計算すると、172.5度になりました。油温の空間的位置によるずれは、調理中に何度か油を撹拌していることもありほとんど無視できるものとして考えています。




多くのレシピ本では、とんかつはパン粉にまぶすなどした後、「170 度の油できつね色になるまで揚げる」としか書いていません。が、ちゃんと作ろうとすると、そもそも 170 度の温度を保つのは一般家庭の設備では物理的に無理ですし、揚げている間、前後でさまざまなコツ、技が要求されます。特に揚げ物は、もうちょっと正確にレシピは作って欲しいなといつも思います。