Sunday, April 21, 2019

Navy Beans で粒白餡を作る


餡を作るには、でんぷん質を持った材料が必要であり、日本の小豆以外の豆でも、茹でて炊き上げて砂糖を混ぜれば、菓子に使える餡ができるに違いない。

実際、さつまいも餡、かぼちゃ餡など、でんぷん質を持った野菜などからも餡は作られる。

ということで、菓子作りの基本となる餡、特に練り切りなどの生菓子には白餡が必須となる。白小豆はさすがにアメリカ国内で入手は困難ということもあり、スーパーで簡単に買える豆で作りたい。とりあえず白い豆、ということで Naby beans (great northern beans) というものを見つけたので、これで白餡を作ることにした。価格は $2.99/lbs、100g で 74 円くらいか。Navy beans の名の通り、アメリカ海軍では昔定番料理としてこの豆を使った料理が出されており、Navy と名前がついた。

Wikipedia によると、「白いんげん」に相当するそうだ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Navy_bean


材料


  • Navy beans: 250g
  • グラニュー糖: 270g
  • 水: 4 リットルくらい

作り方

作り方は、小豆餡のときと全く同じ。厳密には、豆のアクの量に応じて、渋抜きなどの回数が変わるはずである。手順は、辻調理学校の教科書に従った。
  1. 豆を水で洗う。
  2. 水 1 リットルと豆を鍋にいれ、強火で沸騰させる。

  3. 沸騰したら、差し水をし、再び沸騰させる。豆のシワがなくなるまで繰り返す。
  4. 一度お湯を捨て、再度水を 1 リットル程度入れて強火で沸騰させる。
  5. 沸騰したら、弱火にし、指でおして潰れるまで煮る。この豆は硬いせいか 60 分煮て、ようやく柔らかくなった。豆は乾燥時の大きさの 2 倍程度になっている。

  6. お湯をすてて、水を張ったボウルにいれ、沈殿させる。上澄み水が透き通るまで繰り返す。


  7. 白豆が茹で上がった。


  8. 鍋に豆を入れて火にかけ、砂糖を数回にわけて強火で炊く。

  9. 餡が 85 度以上になっていることを確認する。豆のデンプンが砂糖と結合し滑らかな餡になりやすい。焦げない程度の強火は必須である。フツフツとしている状態で 103 度だった。

  10. 塊でぼとぼと落ちる程度(表現が難しい)に、硬くなるまで炊き上げる。大体 10 分程度だった。

  11. 完成したら、バットなどに平らにして広げて、冷却する。

250 g の豆から、723 g の白餡ができました。





試食 1: 白ぜんざい

ひとまず白ぜんざいにして試食してみた。ぜんざいにしてみると、豆の皮がかなり硬かったのがよくわかった。けども味は美味しい。この豆が古いのか、そもそも Navy beans の皮が硬い性質をもっているのか、定かではないが、漉し餡にしてしまうのが最適だと思った。もしかすると、漉し餡というのは硬い皮を避けるために編み出された知恵なのかもしれない。



材料
  • 白粒餡: 100g
  • 水: 100 cc
  • 餅粉: 30g + 水: 24 cc くらい


試食 2: 求肥餅

小豆粒餡のときと同じく求肥を餅粉と水、砂糖で作った。今回はオレンジにしようとおもい、黄色+赤色をまぜたが、サーモンピンク (MS-06Sのピンク) になってしまい失敗。やはり求肥はよいのだが、豆が漉し餡であればもっとよかった。また、求肥の表面を滑らかに作れるようになるのも今後の課題である。





Wednesday, April 17, 2019

小豆粒餡をつくる


2019年和菓子作りをはじめました。まずは基本となる餡作りをしています。

参考図書はこれ:


材料

  • 小豆: 250g ← 今回は昨年秋に収穫された北海道産の小豆
  • グラニュー糖: 250g
  • 茹でる用の水: 4~5 リットルくらい
これで大体 500g 弱の粒餡ができました。

作り方

  1. 小豆の粒を選び、水で洗う。(水にはつけないで、すぐに煮る。)
  2. 小豆と水 1000 ml 程度を鍋にいれ、火にかける。この時は強火。
  3. 沸騰してきたら、差し水をする。沸騰→差し水→沸騰を繰り返して、豆の皮のしわがなくなるまで煮る。
  4. 皮のしわがとれたら、一旦お湯をきる(渋切り)。
  5. 小豆と水 1000 ml 程度を再び鍋に入れる。沸騰するまでは強火にし、沸騰したら弱火でコトコト煮る。豆が指で簡単に潰れる程度まで柔らかくする。この時は 30 分程度煮ました。
  6. お湯を切って、水をはったボウルに小豆をいれ、沈殿させます。しばらく待ってから上水を捨てて、再度水を張ったボウルに小豆をいれて、沈殿、上水を捨てる作業を繰り返します。上水が若干透き通るまで繰り返します。今回は 3 回行いました。
  7. 晒しなどで、水を切ります。
  8. 鍋に再び小豆をいれ、強火にします。
  9. 砂糖を4回程度に分けていれ、焦げない程度の強火で炊きます。豆を潰さないように丁寧に混ぜます。10分程度で、豆のデンプンが砂糖と結合、糊化して (α 化) 完成しました。このとき、豆を 85 度以上にしておくのがポイント。
  10. 粒餡を平たくバットなどにあけて、冷まします。
  11. 菓子にする 1 日前に作った方が、味が馴染んで美味しい。 




とりあえず餅にして試食

ひとまず人生初めて作った小豆粒餡を食べるべく、求肥で餅を作ることにしました。まずは、餡を 20g に分けて丸めておきます。作業が楽になるのと、求肥は熱いうちの方が丸めやすいので、先に餡を丸めるのは必須です。


このような感じで丸めました。途中味見などにより数が減りましたが 250g の小豆で 500g 程度できます。



求肥の材料: 約 12 個分

  • 餅粉: 115g
  • 水: 100ml
  • 砂糖: 200g


こちらが材料。餅粉は Mochiko として、大体どこのスーパーにでもあります。


水をジョジョにまぜてこね、4 分割。 


熱湯に、ドーナツ状にして火が通りやすい形状にし、5 分程度茹でます。茹で汁も200cc程度は残して、後で使います。


茹で上がったら、鍋で炊きます。数回に分けて砂糖を加え、硬いようならば茹で汁も加えて伸ばしながら練ります。手の甲で触れても、生地がつかないようになるまで練り炊き上げます。このときに着色も行います。


初めて作った求肥餅。赤だけで着色すると、このくらいの強いピンクになります。包餡したときに、皮の厚さが一定になるように包めるようになるのが第一の目標となりそう。


Tuesday, April 16, 2019

関西風桜餅をつくる



富澤商店の関西風桜餅キットをいただいたので、初の桜餅製作。キットの中身は材料が入っており、10個つくれるようになっています。


  • 道明寺粉 130g
  • 砂糖 13g
  • 漉し餡 200g
  • 桜の葉の塩漬け 10枚

という表示だったのですが、実際には漉し餡が 220 g、葉っぱが 12 枚あり、貧乏性な私としては葉っぱを全部使い切るべく、餡を 12 分割し、道明寺粉 30 g をさらに追加して12個作りました。




手順
(1) 漉し餡を 20 g づつに分割して、丸める。



(2) 道明寺粉、砂糖をボウルに入れ、水 200 cc (+ 46cc) を入れて混ぜる。電子レンジ 600W で 5 分加熱 → 10 分蒸らす → 粘りが出るまでヘラで混ぜます。

(3) 手水をして、餅を平べったくまるめて餡をくるんで包む。葉っぱの裏側が面になるように、包んで完成。



粉、砂糖、水の配合は、130g : 13g : 200cc がいい模様。これで餅 10 個分。

桜餅一個あたり、13g : 1g : 20cc で、漉し餡が 20 g が黄金比となる。















Saturday, November 3, 2018

NY チーズケーキ(ベイクドチーズケーキ)の作り方



学生時代はよくチーズケーキを作っておりました。「24-hour take home exam」という 24 時間猶予があって期末試験を自宅などで取り組むという試験のときは、チーズケーキを丸ごと焼いてから試験を取りに行き、24 時間チーズケーキとコーヒーで生活する、ことがよくありました。チーズケーキは、クセもなく文化や風習を超えて楽しんでもらえていいですね。


材料は、アメリカのスーパーで売っているサイズが基本になり、買ってきたものは使い切りたいということで、400 g とかキリのいい数字よりも、1 個パックという単位です。チーズケーキ 1 個つくるのに使うクリームチーズ (8 oz x 2) とサワークリーム (8 oz)です。



準備

  1. オーブンを 350 °F (175 ℃) に余熱しておく。同時に天板に水を貼っておく。そうすると、あとでお湯をはる手間が省けて楽である。
  2. 材料を測る。
  3. クリームチーズや、サワークリームは室温に戻す。室温 21 degC (70 degF) で、約 4-6 時間は置いておく。

下地 / Crust

  • クラッカーやビスケットなど (Costco の Assorted Crackers を使用): 120 g
  • 無縁の溶かしバター (Kelly Gold, Unsalted): 60 g
ボウルで崩してバターを混ぜて、型に敷き詰めて 10 分焼きます。Wax paper はなくてもいいかも。



チーズ / Filling

  • クリームチーズ: 1 lbs (452 g) 
  • サワークリーム: 0.5 lbs (226 g, 8 oz)
  • 砂糖: 120 g
  • ホイップクリーム: 175 ml (7/8 cup)
  • 卵(全卵): 2 個
  • コーンスターチ: 大さじ 2
  • バニラエッセンス: 大さじ 1
  • レモン/ライム/酢橘など: 0.5 個分
(0) 材料を↑の順番に手で混ぜる。室温で、ゴムベラで混ぜるとクリーミーになりやすい。
(1) 湯煎しながら、350 °F (175 ℃) で 30 分焼く
(2) 続けて 300 °F (150 ℃) で 30 分焼く
(3) オーブンをOFFにして 60 分置く
(4) オーブンから取り出して、冷ます
(5) 4-6 時間したら、冷蔵庫に移動させる。
* 急激な温度変化を避けるために (1) - (3) の間にオーブンのふたを開けない


出来上がり:



ラズベリーソース

  • 冷凍のラズベリー 200g 
  • 砂糖 40 g
(0) 耐熱容器にラズベリーと砂糖を入れて、ラップをし、4 分電子レンジで加熱する。
(1) 丁寧に裏ごしして、冷蔵庫で冷やす。

ラズベリーの酸味とチーズケーキの甘さのバランスが美味しいです。




Thursday, October 11, 2018

すまし汁に使う昆布と鰹節の一番出汁の取り方





美味い米と汁を作るのは日本料理の基本と思います。

特に出汁を上手にとるのはとても技術と経験が要求されるものであり、料理に合わせてどのような出汁を使うかを決めるのも面白く、又難しい点でもあります。

最近試行錯誤を重ねて、澄まし汁に使える出汁の取り方がわかってきたので、紹介します。出汁は 100 人いれば、100 通りあると言われるように、どれが正しく間違っているというものではありませんが、うちの家の技法として参考程度にご覧ください。材料の吟味よりも、どのような手順で作ればよいかという技法に重点をおいています。


様々な調査の結果、一番出汁を作るには、次のようなポイントがわかりました。 

  • 昆布のグルタミン酸は、煮出すと味が濁る。70度を超えると、アルギニン酸(ぬめり成分)が溶け出してしまう。
  • 昆布の表面は布巾でふく。
  • 昆布は水出し 10 時間がよい。
  • かつお節もぐつぐつ煮出すのは NG。85度が最もイノシン酸が抽出されやすい。
  • 温度は、温度計で正確に測りながら調理する。

これまでは次のような間違い/失敗をしていました。

  • 昆布の表面を流水で洗う。
  • 昆布を水にいれて、強火で熱し、ふつふつと沸騰するまでに煮る。
  • 昆布をお湯にいれたまま、かつお節をいれて、90-95 度くらいで 煮る。

昆布については、水出しがいいとか、60度のお湯で 60 分煮るのがよいとかいろいろ方法があり、今回は全く同じ材料で 2 種類作り、食べ比べをして、どちらが澄まし汁に適しているかを判定しました。


材料 (2 つ用意)

  • 水 1,000 ml
  • かつお節 30 g (枯節の腹側、(← 20g でも十分))
  • 真昆布 10g
  • 塩 5g
  • 醤油 小さじ1 (5 ml)
今回は昆布は普段使っていた日高昆布をやめて、真昆布にしました。日高昆布は磯の香りが強いらしく、真昆布は上品な仕上がりになるのだとか。飲み比べないとまだよくわかりません。


★追記 (11/2018): 羅臼昆布、利尻昆布を仕入れての比較

この後、羅臼、利尻昆布を仕入れて、羅臼、利尻、真、日高を一番出し比較してみました。どれも昆布は水出し10時間で、鰹は背節をけずり、85℃で 180 秒抽出しました。

① 仕上がりの綺麗さや透明度:
真昆布 > 利尻昆布 > 羅臼昆布 > 日高昆布

② 味の濃厚さでいうと:
羅臼昆布 > 利尻昆布 > 真昆布 > 日高昆布

③ 味のまとまりバランスでいうと:
利尻昆布 > 羅臼昆布 > 真昆布 > 日高昆布

ですが、甲乙つけがたいのもやまやまです。あとは料理/椀の身の種類、カツオの部位と種類、個人的の嗜好で使い分けるのではと思います。日高昆布は煮ると柔らかくなるので、出汁をとったあとにつくる佃煮や、おでんにも向いています。



準備

  • 水は、カップで正確に 1,000ml 計量する。
  • 昆布は、測りで 10g づつ計量する。表面を濡れ布巾などでふく。
  • かつお節は、出汁を火にかける前に削り、30g づつに分ける。(← 20g でも十分)



(↑は 40g あります)

方法A - 水出し

  • 真昆布を水にいれ、室温で 10 時間おく。
  • 昆布を取り出し、85 度まで熱する。
  • 85 度に達したら、火を止める。
  • かつお節をいれ、180 秒まつ。
  • 布巾で濾す。
  • 塩 5 g と醤油小さじ1で味付て完成。

方法B - 60度/60分煮出し

  • 真昆布を水にいれ、中火にかける。
  • 60度をキープしながら、60分煮出す。
  • 昆布を取り出し、85 度まで熱する。
  • 85 度に達したら、火を止める。
  • かつお節をいれ、3 分まつ。
  • 布巾で濾す。
  • 塩 5 g と醤油小さじ1で味付て完成。





濾した直後の状態
同じボウルでなくて申し訳ないのですが、透明度が明らかに異なり、水出し(A) は澄んでいます。煮出し(B)は濁っていて、底が見えません。これまで作っていた出しが濁っていたのは、昆布のせいだったのかも。

「昆布を煮出すと味が濁る」というのは、見た目にも濁るのかもしれません。



具は最小限の乾燥湯葉だけにしていただきました。
  • 水出し(A)は、味がまろやかで昆布と鰹の味と香りが調和していました。お澄ましだと、断然 (A) が自分の好みでした。
  • 煮出し(B)は、味がとんがっており、昆布と鰹が調和していない感がありました。(B) は煮物や、具の少ない味噌汁だと合うかもです。

もちろん好みがあるので、人によっては、(B) の澄ましがよいという方もあると思います。


さらに色の違いが歴然な例。全く同じおわんに注いでみて、煮出し(B)はぼやけており、水出し(A)は底の模様、特に茶色の線まで透き通っているのがよくわかります。



具と共に季節に合わせた形に野菜を切って添えると綺麗です。30-40 秒くらい下茹でしてから、盛りつけます。今回は秋らしく、紅葉、銀杏、蜻蛉がメイン。



まとめ

  • 澄まし汁、出汁の味を楽しむ料理には、昆布は水出し (10 時間) が適している
  • 温度は必ず温度計を使い、煮出し時間などはタイマーを使う。
  • かつお節は、火を止めて 85 度で 3 分間抽出する。

60 度の湯温を保つには、意外と面倒でした。水出しも 10 時間でなく、例えば 6 時間でよいのなら、手間も楽になります。


課題

  • 昆布の旨味成分の抽出方法 (水出しと時間の関係, 6~8時間程度の水出しでよいかどうか調査) 
  • 水 (硬水、軟水)による違い。アメリカでは Evian などの軟水で試してみたい。
  • 昆布の種類 (真昆布、利尻昆布、日高昆布など)
  • 鰹節(腹節、背節)、および削り方
  • 具材との組み合わせ (お麩や湯葉のような単純なもの、しんじょ等)

参考


美味い米の炊き方 (カリフォルニア米 4 合)

  1. 米を粒をつぶさないようにやさしく丁寧に洗う
  2. 土鍋に入れて、水につけ 30 分吸水
  3. 強火で 15 分たく。
  4. 極弱火で 10 分たく。
  5. 火からおろして 10 分蒸らす。土鍋の蓋の上に布巾をかぶせておく。
  6. おひつにすぐにとり、濡れ布巾を挟んで蓋をする。


出汁をとった残りの昆布は塩昆布にする


  1. 昆布の滑りをかるくとり、1.5 cm x 1.5 cm (0.5'' x 0.5'') くらいの好みの大きさに切る。
  2. 鍋に昆布をいれ、ひたひたになるくらいの醤油と、その半分の量の米酢を加えて火にかける。
  3. 60 分くらい、水分がなくなるくらいまでじわじわと煮る。洗い物などをしながら作るとちょうどよい。
  4. 弱火で蓋をすると急激に水分が減りすぎず、柔らかくなりやすい。辛いときは日本酒などで伸ばしてやる。
  5. 水分がなくなってきたら、火からおろし粗熱をとる。
  6. すり鉢ですった山椒を加えて、瓶詰めにして保存する。








Monday, October 8, 2018

なぜデータ計測をするのか

僕はデータを元に物事を判断したり、行動、分析することが多い。

だが、必ずしも 100% 数値的に物事を解釈しているわけでもありません。判断や、技術的テクニックを要する場面では、最後は人間が自然に備える直感 (intuition) や、感覚を大事にします。ゴルフのスィングでも、わずかコンマ0.秒の間に数字を考えながら、動作をするなど不可能ですし、プロでもそんなバカなことはしません。

趣味の料理、特に拙宅での代表的なとんかつや天ぷらを揚げる場合は、かならず温度を測ります。

とんかつについては、揚げる前から、揚げた後までの湯温を測り、最適な温度プロフィールを作成しています。

では、なぜ必要なのか。

技術力と経験値不足を補うために他なりません。

料理に限らず、ゴルフのスィング、野球のピッチング、ソフトウェアのプログラミング、数値の分析など、毎日繰り返し行い、絶えざる鍛錬を積み重ねてようやく習得できるのが技術と思っています。

料理は、あくまでも趣味で、職人のように毎日調理できることはなく、せいぜい月に4, 5回程度しか作りません(作れません)。

仮に毎日していることだったとして、ある日突然失敗がつづいたとする。病気をして数日休んだとする。事実や数値に基づいた正しい物を作るための基準値があれば、いつでも原因を正して、元に戻してやることが早く容易にできるのです。

「170 度の油でこんがりきつね色になるまで揚げる」というとんかつの最終工程を、月に1回という散漫な取り組みで、再現性高く、作るのは不可能。

そこを毎回再現性良く作るには、上手にできる場合、数値的にどのような状態にあったかを記録しておくのがよい。


そうすれば、客観的な事実に基づいた視点で、物理的にどのような状態を再現すればよいかがわかるのです。そこには曖昧な言葉や感覚、思い込みはなく、数字で正しく認識できます。

企業の経営判断等でも、感情や建前、過去の栄光だけでなく、数値や事実にも目を向け合理的な判断をスピーディーにできるようにしたいものです。

Saturday, September 1, 2018

アメリカ理系大学院で授業料や生活費はどのように賄う方法があるのか (大昔の体験談より)



アメリカ大学院の授業料は、日本と比べて高い。

だけども高いなりに、質と量の両面で得られるものは多い。

ただそれをどう払うかというと、自腹で払う人は多くはないはず(要統計)。

理系だと特に、各研究室/研究所は研究のための資金を政府や企業から獲得し、大学院生を戦力として雇わねばなりません。また教授は、授業をするたびに準備や宿題や試験の解答、生徒の質問の対応など、大量の仕事があるので、アシスタントが必要です。


  • RA: Research Assistantship 
  • TA: Teaching Assistantship
という assistantship がポピュラーな仕組みで、これらを受けて(とくに)大学院生は授業料と生活費をサポートしてもらえます。

大学外から、各企業の派遣や fellowship などで資金獲得をしてくる学生も多いです。 日本企業からの派遣でいらっしゃる方々も多かったですね。

本気でアメリカの大学で学びたいと思うのであれば、

「大学院/大学の授業料は高い」→「やめた」

でなく、

「どうやったら支払えるか」

解決方法を探るべきです。

Stanford などの人気/有名校でも、Ph.D. コースだと 1 年目から何らかの資金援助 (financial aid) が保証されている学科もあります。

どの学校でどれくらいの援助があるかは、本当に専攻や学科、学部の財布事情、各研究チームの資金事情、経済や景気に左右されますが、assistantship (TA, RA) は、授業料といくばくかの給料をもらえる(つまり雇用される)のが普通です。

なので、雇う側も真剣に選んできます。

誤解を受けるかもしれませんが、いくらアメリカ理系大学院で RA, TA でお金をもらって勉強できる仕組みがポピュラーかといって、入学したら手放しで喜べるかというとそうでもありません。みんな平等に、RA をアサインすることはありませんから、個人個人できっちり営業活動をし、所属したい研究室を選び、教授(雇用者)を射止めなければなりません。

僕が学生だったときは、
  • 授業料 (年間 $25,000 分くらい)
  • 給料 ($2,500 x 12 ヶ月)
  • 医療保険半額負担
という待遇でした。贅沢はできませんが、車をもってアパートに住むのは可能でした。

夏場は 100% RA で給料が倍になった時がたった1度だけありましたが、資金繰りはかなり厳しい専攻&研究所だったので、なかなか日本の雑誌で読んだようなメルヘンではなかったのは事実です。アメリカ政府の政策に影響を受けるなんてのも知りませんでしたし。

余談ながら、学生当時は研究室の財政が厳しいときは、学生同士でぐちってばかりでしたが、卒業後に経営者という立場になり、あの頃のプロジェクトマネージャーや教授は随分としんどい苦労をされていたのだなぁと反省するようになりました orz