Sunday, April 27, 2025

Surfer’s Path Half Marathon に出走 | ハーフで90を切る




自宅から車で 40-50 分くらい南にある Santa Cruz で開かれたハーフマラソンに出走しました。
Santa Cruz はサーフィンで有名な街で、ちょっとした観光地であります。

Pasatiempo Golf Club も近い。


イベント概要

https://www.runsurferspath.com/

コースは海岸沿いに、いい感じの潮騒を眺めながら走れるコースです。

大会主催者はフラットで走りやすいとのことでしたが、私的には細かいアップダウンが連続してありました。

大きな曲がりはなく、折り返し地点はこじんまりした街角を大きく周回する設定になっており、確かに全体に走りやすかったです。

路面状況は、スタート/ゴール地点の Santa Cruz Beach Boardwalk 前が、路面電車の跡もあり、一番ガタガタしている。





スタートは朝 7:00。気温は曇りで 50 ℉。
風はほぼなく、雲は薄くて明るい。走るには絶好のコンディションでした。

海を眺めるには、青空がベストですが、走るには太陽が照って無い方が楽なのは間違いないです。

参加者は 1000 人くらい。

ペーサーはいないので、体内時計や周りの人に合わせていきます。

年代別の賞はメダルでなくて、サーフィンの街らしい盾がもらえるのがポイント高い。



さらに参加者全員に配られる goody bag は、

ポテチ、オレンジ、KINDのエナジーバー、ソーダ、バナナ、Tシャツ、水

とかなり充実。

来年もまた出てみたい。



今日の結果


ハーフ出走は 2 度目です。
  • 86分57秒 (手元のApple Fitnessで87分20秒)
  • 21 / 1030 位
  • 年代別 3 位

想定よりも 10 分くらい速くゴール。想定外に 90 分が切れたのは嬉しい!

距離が 21.1 km より 500m くらい短く、最後は 3’55’’/km くらいでゴールしたので、いちおう 90 分はしっかり切れているはず。





今日の所感


Santa Cruz は通常は日帰りで行く場所ですが、前泊しました。

スタートが 7am、事故の多い 17 号線を暗いうちから移動するのは不確定要素が多いと思い、これはよかったです。


先週、先々週の練習 (5K x 3 本, 3K x 5 本) では、4’20’’/km で走るのもしんどい感じだったので、今日は 4’30’’ - 4’20’’/km くらいの距離走練習のつもりで臨みました。

100 - 95 分くらいで完走できればいいなぁと考えてスタートし、最初の 2 km は 4'40''/km くらいで足の様子を見ました。

前日に、右腿横から臀部にかけて貼りがひどく、ちょっと走ると激痛がしたので、そもそも出走が危ぶまれました。

とりあえず夕方に、赤外線を照射、マッサージを入念にしたところ、ハリは残っていましたが、意外にも特に痛みは発生せず、走ることができました。




3 km あたりから、周りのいい感じのペースにも引っ張られて 4’20’’ ~ 4’15’’/km くらいで、順調に 16 km くらいまで進めました。

これは怪我は心配ないかなぁと思い、最後の 5km は徐々にスピードを上げてみて 4’10’’ ~ 4’05’’/km くらい。

ペーサーはいなかったものの、周りに一定速度で走っている人が多かったので、めちゃくちゃ走りやすかったのが幸いしました。練習では全然考えられないくらい速いペースで、コース全長の 2/3 を走れたのは本当に驚きでした。

今日のレースはどんなに遅いペースでも、ネガティブラップにはしたかったので、これはよい収穫でした。



レース当日


朝は 5AM に起床、水とスポーツドリンクを合わせて 200cc くらいのみ、バナナ1本食べました。

ホテルから会場までが 3km くらいでちょうど良いアップの距離。

レース中は、給水ポイントで 2 回給水。確か 6 km, 12 km あたりの地点だったかと。

靴は ASICS の Novablast 5。

参加者には NIKE をはじめとするカーボン入りハイテクが多く、女性に特に HOKA Rocket X 2 が多かった印象。ASICS (Metaspeed など) は見なかったかも?



レース前の練習

  • 日曜日: 3000m x 5 (4’10’’~4’20’’/km)
  • 月曜日: 休足日、TRX
  • 火曜日: 200m 38秒 x 4 + 5000m 3’55’’/km
  • 水曜日: 40 分走 (5’00’’/km)
  • 木曜日: 2000m 3’45’’/km
  • 金曜日: 30 分走 (4’50’’ ~ 3’55’’/km ビルドアップ)
  • 土曜日: 30 分走 (5’30’’/km)
  • 週間走行距離: 65km


レース後のケア


高強度の運動をしたあとは、急激に悪寒がすることがあります。

これは運動を止めた後、体内の発熱がおさまる一方で、しばらくは体外への放熱が続くため、一時的に体温が下がり、寒く感じるからだそうです。

以前同じような経験をしたことがあり、レース直後は、すぐに長袖に着替え、糖質をとりつつ、温かい飲み物を飲むことで今日はかなり軽減できました。

あとハリが出ていた箇所にも重点的に、赤外線をあてておくと、もうその日のうちに足が疲労でしんどい感覚がなくなっていました。

赤い光は、宗教でも、プラシーボ効果でなく、科学的に効果があるのだと確信に変わりつつあります。


Friday, April 25, 2025

日本の大学院とアメリカの大学院の違いについて比較してみた



最近、大学生の方々のアシスタントとして講義を担当する機会があり、意外にも留学、特に海外の大学院への関心が高いことに気づかされました。中でも多かった質問が、日本の大学院とアメリカの大学院の違いについてでしたので、以下に解説いたします。

解説をお読みいただくにあたり、以下の前提条件にご留意いただけますと幸いです。
  • 主観的な紹介である点: 日本とアメリカという大きな枠組みだけで大学院の違いを完全に説明することは困難です。あくまで一般論として、私の主観的な経験に基づいた解説となります。
  • 大学・プログラムによる差異: アメリカの大学院におけるRA(研究助手)やTA(教育助手)の待遇(給与、授業料免除、医療保険などの福利厚生)は、同じ大学内でも学部、学科、プログラム、そして学生のステータス(修士課程、博士課程、予備試験の合格状況など)によって異なります。
  • 日本の大学院経験について: 私は日本の大学院に在籍した経験はありません。日本に関する記述は、学部時代(早稲田大学 理工学部 機械工学科)の経験や、当時のゼミの先輩方(修士1年、修士2年)から伺った話に基づいています。
  • アメリカの大学院経験について: アメリカに関する記述は、スタンフォード大学に在籍した2002年から2009年(修士課程:2004年修了、博士課程:2009年修了)の経験に基づいたものであり、情報が古い可能性がある点をご了承ください。


長文なので、概要をまとめた比較表からご覧ください。


日本 アメリカ
1. 入学選考方法 筆記試験と面接の入学試験 (院試) の点数による判断。
書類選考で総合的な判断。
(1) GPA (学部の成績)
(2) GRE (共通試験)
(3) 推薦状 (2-3 通)
(4) エッセー/志望理由書 (Statement of Purpose)
面接があることも
2. 卒業条件 修士論文
博士論文
査読付きの論文発表のノルマ
授業 (コースワーク) で所定の単位を取得する
修士課程は論文がない学校も多い
博士適正試験 (Qualifying Exam)
論文 (Thesis, Defense)
3. 在学期間 修士課程: 2 年
博士課程: 3 年
修士課程: 1-2 年 (2 年未満)
博士課程: 5-7 年
4. 学生への指導体制 教授の指示に従いながら研究。研究室単位での活動が中心。 主導権は学生にあり、自分で授業を選び、研究テーマの決定をする。
指示待ち症候群には厳しい。
5. 経済的支援
奨学金制度あるが
自己負担率は高い
RA, TAを通じて、授業料、給与 、医療保険など)を受ける。

優秀な人は、自己負担ゼロで Ph.D. まで取得可能。
6. 国際性 日本人が多く、留学生の割合が低め (10-20% くらい)。 世界中から優秀 + 多様なバックグラウンドをもった人が集まる。特にSTEM系。



1. 大学院入学の選考方法 (合否判定)


日本:


主に、入学試験(筆記試験と面接)である「院試」での合格が必須となります。

研究計画や学部時代の成績も考慮される場合がありますが、筆記試験の結果が重視される傾向があります。

学部からそのまま同じ大学院へ進学する、継続進学が多いのも特徴です。

アメリカ:


書類選考による総合的な評価が中心です。
博士課程(Ph.D.)やMBAなどの一部プログラムでは、面接が課されることもあります。

主な書類選考の要素は以下の4点です。
  • 学部の成績(GPA, Grade Point Average)
  • GREのスコア
  • 推薦状(Letters of Recommendation):2~3通
  • エッセイ/志望理由書(Statement of Purpose)
特に、志望理由書(Statement of Purpose)は出願者自身が作成します。

推薦状は、指導教官や社会人経験がある場合は上司などに依頼するのが一般的です。MBA だと社会経験があることが前提なので、仕事上繋がりのある人から最低 1 通という条件があったかと。

書類選考において、エッセイ/志望理由書 (Statement of Purpose, SOP) は最重要項目の一つです。テストの点数も重要ですが、絶対的な条件ではありません。この辺りは、日本の入試と違って、テストの点数が取れなくても入学できる可能性があります。私は、テストの点数を取るのは苦手なので、SOP に労力を最もかけました。

GPAも重要な評価要素となるため、留学を検討し始めたら、学部1~2年生の頃から高い成績(特に専門科目)を意識して学習に取り組むことが大切です。これは、推薦状を依頼できる教授との良好な関係構築にも繋がりやすく、質の高い志望理由書作成にも役立ちます。

大学入試 (前期: 東大理1、後期: 東工大) は、物理数学が全くできずで端にも棒にもかからずで全滅。滑り止めの大学進学後は、物理、数学を重点的に勉強した記憶があります。


これらの特徴から、アメリカの大学院は一夜漬けでは突破が難しく、日々の積み重ねが重要であることがわかります。入学準備(アプリケーションフォーム提出など)は1年程度の期間をかけて行うのが一般的ですが、そのための基礎作りは学部1年生のより早い段階から始まっていると言えるでしょう。

留学生の場合は、TOEFLのスコア提出も必須となります。
各学校の指定する最低点 (minimum requirement) はパスする必要があります。

私は最低点を満たしていなかった MIT, Georgia Tech では、「TOEFL の点数が良くなったら再提出してください」という感じで審査が保留になりました。

より詳細な情報については、以前に執筆した以下のページもご参照ください。
アメリカ理系大学院留学への準備の体験談

現在では、生成AIに質問することでも多くの情報を得られると思いますが、各大学の入学条件は「OOO University Admissions」などのキーワードで検索すると、応募方法や専用の申し込みページにアクセスできます。


2. 学位取得・卒業の条件


日本:


修士課程 (博士前期課程) では、修士論文の提出が必須です。また、授業の単位取得も課せられます。 

博士課程 (博士後期過程) では、博士論文の審査への合格と、査読付き論文の発表数にノルマが設けられています。

所定の単位を取得する条件もあります。

アメリカ:


修士課程 (M.S., M.A.) では、コースワーク(授業の履修)が重視されます。修士論文は必須ではないコースも多く、例えばスタンフォード大学では不要ですが、MITのように課せられる大学もあります。

授業形式も多様で、グループでの実験とレポート作成、授業内での口頭発表など、ミニ研究のようなスタイルも見られます。

講義時間は比較的短く(50分または75分)、週に2~3回程度開講されます。その一方で、毎週多くの宿題が出されるのが基本であり、修士課程在籍中は、常に課題に取り組み、中間試験や期末試験に向けて勉強することが日常でした。博士課程、Quals に合格したあとでも授業は毎学期 3 つづつは取っていたので、修士課程に入学してからのべ 4 年くらいは授業を取ってたと記憶しています。

博士課程では、まず博士候補(Ph.D. Candidate)となることが必須であり、そのための試験(Qualifying Exam、通称 Quals)に合格しなければなりません。Qualsに合格していない段階では、修士課程とほぼ同等とみなされます。Qualsに合格して初めて、本格的な博士課程に進めると言っても過言ではありません。

Quals は、就職面接のホワイトボード試験に似ていて、期末試験よりちょっと難し目の問題を、出題者の教授と質疑応答議論を展開しながら、答えを導いていくというものです。結構よい訓練になりました。2 日間で 8 問 / 8名の教授と試験を行います。これは学校、学科により変わり、研究の中間発表が課せられることもあります。

博士候補となった後は、研究活動を行い(継続し)、博士論文を提出、そして最終的な口頭発表・試問(Defense / ディフェンス)に合格することで、晴れて卒業となります。

Quals合格から卒業までの期間は、一般的に4~6年が目安です。
10 年在籍している、なんて人もいました。こうなるとスタッフなのか、学生なのか見分けがつきにくい。

スタンフォード大学の場合、修士課程(MS)では45単位の取得が卒業要件で、これは1科目3単位とすると15授業分に相当し、通常5学期(クォーター制)で修了します。

博士課程(Ph.D.)では90単位が必要で、そのうち54単位は論文研究(Thesis)として取得できました。したがって、残りの36単位、つまり12授業程度を受講することになります。

副専攻(Ph.D. Minor)を取得する場合は、さらに多くの授業を履修する必要があります。



3. 在学期間


日本:

  • 修士課程:2年
  • 博士課程:3年

アメリカ:

  • 修士課程:1~2年
  • 博士課程:4~7年

アメリカの修士課程は通常2年ですが、早い人では1年で45単位を取得して卒業するケースも稀にあります。しかし、一般的には4~5学期(1学期は約3ヶ月 / 10週間)かけて無理なく学習する人が多いようです。

博士課程は日本と比較して明確に長く、Quals 合格後、卒業まで平均して5年前後を要します。

私自身の経験では、5年半かかりました。


4. 指導体制と学生の自主性


日本:


日本の大学院では、学生は指導教授の指示に従って研究を進めることが一般的です。指導教授への依存度が高めで、研究室(ゼミ)が活動の中心となります。

アメリカ:


アメリカの大学院では、学生の自主性が重視され、コース選択や研究テーマの決定において比較的自由度が高くなります。人によっては、その自由度の高さに戸惑うかもしれません。

私はわりと指示待ち症候群だったので、Quals 合格直後の Ph.D. 初期はかなり進度が遅かったです。

研究の進め方やスケジュール管理の主導権は学生にあります。そのため、自ら積極的に意思決定を行い、計画的に学業を進める必要があります。

アメリカの大学院における研究は、
  • 複数の教授
  • それらの教授をアドバイザーとする学生
  • そして専門の研究者や技術者
によって構成される研究グループ単位で進められます。一種の会社組織のようなものです。

教授の役割は、講義を行う、学生を指導するだけでなく、研究活動に必要な資金を獲得(ファンドレイジング)することも含まれます。教授は、会社の社長に相当する役割を担うと言えるでしょう。

資金があれば、優秀な学生や研究スタッフを雇用し、研究成果を上げ、政府からの研究資金(グラント)や民間企業からの資金提供を受けやすくなります。逆に、資金調達がうまくいかない場合は、研究活動が厳しくなります。これは会社組織も然り。



5. 経済的支援


日本:


日本の大学院では、奨学金制度は存在するものの、授業料や生活費の全額を賄えるほどではありません。そのため、自己資金など、経済的な準備が不可欠となります。

アメリカ:


アメリカの大学院、特に博士課程においては、RA (Research Assistant, 研究助手) や TA (Teaching Assistant / 教育助手)といった職務を通じて、給与や学費免除といった充実した経済的支援を受けられることが多いです。

学費免除は学生からの立場で、実質は前述の「教授の資金調達」から支払われるため、大学院生を雇うには年間での実費が $70,000 ~100,000 くらい。 

修士課程では、TAの機会が比較的一般的。

ただし、学科によっては、博士課程への入学時から何らかの経済支援(financial aids)が付与される場合もあります。同じ大学内でも、選考によって待遇が大きく異なることがあります。

例えば、コンピュータサイエンス(CS)のような人気学科の修士課程では、基本的に自己資金または外部からの資金援助が前提となることが多いです。この辺りは商売でもあります。

経済的支援に関する情報を調べる際には、「Financial Aids + 大学名」や「Research Assistant Salary」といったキーワードで検索すると良いでしょう。

私の所属していた航空宇宙工学科(AA, Aeronautics & Astronautics)の場合、資金源がNASAや民間の航空宇宙関連企業などと限られているため、Quals に合格しても研究資金(funding)が得られないケースが散見されました。

スタンフォード大学におけるRAの給与水準の一例として、今年の基準では月給4,218ドル(税引前の総収入, gross income)でした。税引き後の実質的な収入(net income)は約3,200~3,400ドル程度くらいでしょうか? 

余談ながら、私の時代 (2004 - 2009 年) は gross income で $2,500/mo くらいだったかと。これでも studio や 1-bedroom で一人暮らしできていました。いまだと 3,500ドル/月でも、ルームメイトとアパートを借りて、(安い)車にのって生活するのでかなり手一杯かと。

一般的な労働条件としては、週の就労時間40時間のうち、50%にあたる20時間までをRAやTAとして働くことが許可されます(週5日×8時間労働で計算)。夏休み期間 (summer quarter) は、90%, 100% RA、つまり給料が 2 倍になることもあります。

詳細については、こちらのPDFをご参照ください。
Stanford Graduate Financial Support - Salary Tables

アメリカに来て理解したことは、RAのポジションを得ることは、ほぼ就職活動に近いということです。研究と同じく自発的に動く必要があり、黙っててもないも起こりません。就職ほど敷居は高くないものの、研究室の資金状況、空きポストの有無といった需給バランス、そして研究グループにとって採用するメリットがあるかどうかをアピールする必要があります。

この点は、留学前に読んだアルクの雑誌『アメリカ理系大学院留学』などで読んだ情報から想定していた状況とは異なっていました。世の中そんなに甘くない。入学時点で経済支援があると書かれた合格体験談も見かけましたが、有名大学では稀なケースです。

Stanford でも同時期に入学した人で、GREで満点に近いスコアを取得した人が、合格時に所属学科から毎年2名にのみ与えられる経済支援 (授業料全額とRA50%相当程度の生活費用) を得たという例はありました。

TAの選考は、前年度の科目の成績がA+だった学生が選ばれる傾向にありました。


6. 国際性


日本:


日本の大学院では、学生の多くが日本人であり、留学生の割合はアメリカの大学院と比較して低い傾向があります。

近年はどんな感じでしょうか? ちょっとこの辺りは実態は把握できず想像と検索結果依存です。

アメリカ:


アメリカの大学院は、世界中から優秀な学生が集まるため、非常に国際的な環境です。分野による偏りはありますが、特にSTEM(科学、技術、工学、数学)分野ではその傾向が顕著。


多様とはいいつつ、ある意味で偏っているかも。

とはいえ、多様なバックグラウンドを持つ学生との交流は、自身の視野を広げる上で大きなメリットとなりますし、日本の良いところ、悪いところ、アメリカの良いところ、悪いところを知る良い機会でもあります。

一般的に、アメリカでキャリアを築くことを考える場合、STEM 分野での留学は比較的可能性が高いと言えます。



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以上、長文をお読みいただきありがとうございました。







Tuesday, April 22, 2025

山廃仕込みとは | 日本酒について調べてみた

 


日本酒を飲んでいてよく見る「山廃仕込み」、「山廃純米」など、謎の「山廃」。

ポイントとしては、「山廃仕込み」と、そうでない「non-山廃仕込み」(生酛仕込み) のお酒の違いは酒母の作り方が違うそうだ。

山廃は略称で、正式には「山卸廃止酛仕込み (やまおろし はいし もとじこみ)」。
(酛 = 酒母のこと)

明治時代、政府の先導でつくられた国立醸造試験所で1909年に開発にされた方法で、清酒の歴史上では割と最近。

「山卸」(やまおろし) という作業を廃止して(省略して)つくった」 → 山卸廃止 → 山廃。



そもそも日本酒の原料や作業工程


※本当は蒸しの前に、米を洗ったり、浸水する大事な工程などありますが、簡単のため省略しています。


日本酒の原材料は、米、水、麹菌、酵母です。

米を蒸し、麹菌を加えると、米のデンプンが分解して糖化する。

焼き芋や天ぷらを作る時に、さつまいもを加熱してデンプンを加水分解すると甘くなる原理 (加水分解) かも?

このときに同時に、米のタンパク質をアミノ酸に変化させて、旨みや香味成分も作り出している。

次に (麹菌が作った) 糖分が、酵母によってアルコール発酵される。

この発酵過程では、酸や香味成分が作り出され、日本酒の香りに影響し、酸は微生物の発生を抑える役割をする。

ワインと違うのは、大きく分けて 2 段階 ([糖化] → [発酵]) のプロセスでアルコールが生成される点。

上の図にもあるのですが、原料の米(蒸し米) は、3 つ用途があります。

(1) 酒の仕込み / 原料そのもの

(2) 米麹を作る
蒸し米に、麹菌の胞子をばらまくことで繁殖させ、米麹を作る。麹は、米のデンプンを糖にする役割があります (糖化)。

(3) 酒母 (酛)を作る
酒母は、酵母を大量に培養したもの。糖分をアルコールにする発酵を促進する役割があります。

この酵母を大量に培養する手作業の工程が山卸で、非常に大変な作業。

この工程をカットしても、空気中にある酵母菌を使っても美味しい日本酒ができるよね?、という発想で山廃仕込みが開発されたと理解しています。

山卸は、酵母の育成に時間がかかり、温度管理も大変。雑菌が入り込む可能性もあり、失敗のリスクも高いという難点があります。


山卸(やまおろし) とは


山卸とは、伝統的に行われてきた酒母 (酵母を大量に培養したもの) の製法の一つで、蒸した米、米麹、水を櫂 (かい) とよばれる木の棒などで混ぜて、米をすりつぶす作業のこと。

米をすりつぶして、麹を加えるとデンプンが糖化し、そこに酵母が加わるとアルコール発酵をしてお酒になる。

山卸の作業は、数時間から半日 ~ 数日かかり、
仕込む量、作業員数によって変動するのだけど、大変労力のかかる作業。

大変な製造コストを要するプロセスなので、この山卸を省いて作る製法が山廃仕込みというわけだわ。

概念としては、酒蔵の空気中に存在する酵母菌が蒸し米に取り込まれて、自然に発酵ができるのではないか、という発想。

現代では、人工的に乳酸を添加する速醸酛 (そくじょうもと) を用いたり、山廃仕込みが主流になってきている。

逆に、速醸酛も使わず、山卸工程を経ているお酒は、「生酛 仕込み」(きもと) に分類される。

清酒は江戸時代に確立されたが、山卸の作業を含むため、手間が非常にかかる。

お酒のラベルに
  • 山廃仕込み (山卸をしない)
  • 生酛仕込み (山卸をする)
があるのは、こういうことだったのか。

山廃, 生酛, 速醸酛 は、酵母づくりにおいて対をなす工程。

出汁づくりと比較すると
  • 山廃 = 水出し (水に入れて漬けるだけ。簡単だけど結構上品に取れる)
  • 生酛 = 煮出し (温度管理、時間管理など手間が比較的かかる)
  • 速醸酛 = 出汁パックなど、あらかじめ用意されたものを使う
といった感じでしょうか。


 最近いただいた山本酒造のど辛は、速醸酛系酵母を使った日本酒だとわかった。


確かに日本酒度+15 ということあって、他に飲んだお酒が甘めということもあり、辛めだった。ただ、最近の日本酒はフルーティー、爽やか、甘い味わい、甘い香り、洗練さに寄っていると思うので、めちゃくちゃ辛いという印象ではありませんでした。ちょうどよいバランスがとれていると思います。



酒母と醪 (もろみ) の違い


前述のとおり、酒母は酵母を大量に培養したもの。

酒母、麹、蒸米、水の 4 つの材料を、タンクに入れて、発酵させた状態が醪。

[蒸し米] + [酒母] + [麹] + [水] → [醪]

タンク内では、米や麹がドロドロに溶けた白濁した液体になり、この醪を漉すことで、澄んだ原酒ができる。

このまま火入れしないで出荷すると、生原酒になる。

原酒は次に、水や醸造アルコールでアルコール度数や最終的な味わいを調整したり、火入れなどの工程を経て、日本酒ができあがります。


肝心の山廃仕込みの特徴


まだまだ自分の舌では覚えきれていません。
以下、一般的な特徴:
  • 自然の乳酸菌由来の複雑な酸味や旨味。
  • 濃厚で個性的な味わい。
  • 味の骨格がしっかりしている。Zinfandel ブレンド系にある Petite Sirah のような役割か?


山廃仕込みの日本酒



雪の茅舎
秘伝山廃 純米吟醸
ABV 16%
精米歩合 55%
秋田県 齋彌酒造店




加賀鳶
山廃純米吟醸 (金沢限定)
ABV 15%
精米歩合 60%
石川県 福光屋

ラベルには「魚介、出汁のきいたお料理と好相性です」だそう。出汁のきいた「金沢おでん」とか良さそうな気がした。ラベルから引用すると:
  • 甘さのある爽やかな吟醸香
  • 山廃仕込み特有のなめらかで豊かなコク



陽の光
山廃純米 無濾過生原酒 中取り
ABV 17%
精米歩合 70%
奈良県 大倉本家


うー、「中取り」とは?
注意してラベルを見ると新しい言葉が溢れ出る。また調べねば。


参考文献


Monday, April 14, 2025

イベリコ豚の生ハムと椎茸のパスタ (Jamón Ibérico & Sedani)

最高級のイベリコ豚の生ハム (Iberian Ham) をいただく機会があり、トリミングで余った部分を頂戴しました。見た目に脂身 (白身) がバランスよく含まれ、ちょうど guanciale に似た見た目だった。なのでパスタにすると美味しいのではと思い、マッシュルームとあわせてみた。


イベリコ豚が美味しいのは、育ち方に秘密があるらしく良質のどんぐりを食べ、一般的な豚よりも運動量が多くて右引き締まっているだからだそうだ。原産は、イベリア半島、スペインとポルトガル。なので、この地方の生ハムは両方の国の特産? らしい。
  • English: Iberian Ham
  • Spanish: Jamón Ibérico 🇪🇸
  • Portuguese: Presunto Ibérico 🇵🇹

今回使うパスタは、Sedani というショートパスタ。Sedani はイタリア語でセロリの茎の意味で、パスタの形状がそれに似ているから。Penne よりも細く 1 cm くらい長い。茹で時間は 9-10 分。

Sedani の断面。




ETTO の 2000g パックで購入しました。



材料 (4人分)

  • Sedani 300g (またはスパゲッティ、penne, rigatoni など)
  • 生ハム 50~100g (またはベーコン、グアンチャーレ、パンチェッタ、ソーセージなど)
  • 椎茸150g (マッシュルーム、しめじ、えのき、エリンギなどで代用可)
  • 玉ねぎ 1/2 個
  • オリーブオイル
  • 胡椒
  • ハーブ類 (thyme, ローズマリーなど)
  • お湯 + 0.75% の塩分濃度 (1000 ml + 7.5g の塩、1% は超えない程度)
ショートパスタは、スパゲッティなど長い麺よりも少なめの量でちょうど一人前になる。スパゲッティが 80-90g でちょうど良い場合、ショートパスタだと 60-70g が適当。今日はたくさん食べたいので、75 g x 4 = 300 gにしました。



作り方

  1. フライパンを低温で温め、適当な大きさに切った生ハムを炒める。30-40 分くらいじわじわ加熱し、脂を出す。ハムは縮むため、2 cm くらいにしました。
  2. パスタを茹で始める。
  3. 10 分後に、マッシュルームと玉ねぎが出来上がっているように段取りをする。
  4. 別のフライパンで玉ねぎを炒める。生ハムから出た脂もじわじわ加える。理想的には、仕上げの段階でも脂を追加して乳化に使う。
  5. 2 分くらい玉ねぎを炒めたら、椎茸を炒める。火は注火 (4 / 10 段階くらい)。椎茸がしんなるするころに、パスタが茹で上がるのが理想的。
  6. パスタが茹で上がったら、フライパンに掬い入れる。生ハムの脂が残っていれば追加し、パスタ水 (おたま 2 杯くらい) も加えて、和えて入荷させる。油が足らなければ、オリーブオイルを足す。
  7. 生ハムを最後に加え、塩味を調整して完成。

フライパンでじわじわ脂を出しているところ。



できあがり直後。理想的には、この時点ですぐに食べたい。


翌日のお昼ご飯にした分。


Monday, April 7, 2025

原酒、生酒とは | 日本酒について調べてみた

日本酒についていろいろ知らない用語について調べてみた第二弾。

今回は、「原酒」(げんしゅ) と「生酒」(なまざけ) について。

簡単にまとめると:
  • 「原酒」は加水調整しない日本酒
  • 「生酒」は加熱処理しない日本酒
同じ意味かと思ったら全然違うものだった。


原酒とは

日本酒における原酒(げんしゅ)とは、醪 (もろみ) を搾った後、加水調整を一切行わないこと。

醪とは、日本酒になる前段階の発酵中の液体で、酵母、麹、米が一体化して白濁、泡立っている状態のもの。

日本酒作りでは、一般的には、醪を搾ったあとに水を加えてアルコール度数が調整される。搾った直後のお酒は、アルコール度数が高い。これに水を加え調整することを「加水調整」と言い、飲みやすいアルコール度数である15度前後に調整するためにこの作業を行う。

原酒はアルコール度数、ABV (alchohol by volume) にして大体 18~20% くらいになるらしい。

味わいとして米の旨味や風味が凝縮され、濃厚で力強い味わいが楽しめる。

甘く感じすぎることもあるので、しっかり冷やして飲んだ方がいいです。

さらに、醪を搾らない (濾過しない) のが無濾過原酒:
濾過を行わないため、米の旨味や風味がより強く感じられるそう。


原酒の例


KIRINZAN KAGAYAKI 禁断の果実
麒麟山酒造, 新潟県
大吟醸原酒
精米歩合が 50% 以下 (精米歩合 40%) の原酒 (アルコール度数 17%)
醸造アルコールを加えているので純米酒ではない

麒麟山の中でも、個人的な一番のお気に入り。
オレンジのラベルも印象的。




雅楽代 日和 (うたしろ ひより)
天領盃酒造, 新潟県佐渡市
原酒ながらアルコール度数が 12.5 度とかなり低め




生酒 (なまざけ) とは


生酒は、日本酒の製造過程で火入れと呼ばれる加熱殺菌を行わないお酒。

通常、日本酒作りには、貯蔵前と出荷前の2回火入れがある。従って、2 回とも行わない、どちらか 1 回行うことで 3 パターンの生酒があります。

特徴としては、火入れを行わないため、搾りたてのフレッシュな味わいが楽しめ、酵母や酵素が生きたまま瓶詰めされるため、フルーティーで華やかな香りが特徴。

酵母が生きたままで品質が変わりやすいので、冷蔵保存が必須。開栓後は早めに飲み切る必要あり。

  • 生酒: 一切の加熱処理を行わない。通称「生・生(なまなま)」、「本生」とも言う。
  • 生詰酒: (醪を絞った後に) 貯蔵前に加熱処理を1度だけ行う。出荷時には行わない。
  • 生貯蔵酒: 生酒で貯蔵したお酒を、出荷時(瓶詰め時)に1度だけ加熱処理を行う。


生酒の例


生土 (うぶすな)
花の香酒造, 熊本県
アルコール度数 13%
https://www.hananoka.co.jp/ubusuna/vision/





さらに生酒と原酒の組み合わせで = 生原酒 (なまげんしゅ) 


生酒と原酒を組み合わせて、火入れも加水も行わない日本酒です。

生酒と原酒の両方の特徴を兼ね備えたハイブリッド型で、フレッシュさと濃厚さを同時に楽しめる。

生酒同様に冷蔵保存が必須


アイスブレーカー
純米吟醸無濾過生原酒
京都丹後
京都ほらほらでよく飲ませていただいて今でも印象に残っているお酒。
※ 無濾過なので、むしろ後述の「しぼりたて生原酒」かも?




しぼりたて生とは

しぼりたて生は、生酒の一種で、違う点としては、貯蔵タンクに寝かせる工程がなく、醪を搾った直後に火入れなしで瓶詰めされる。

冬から春先の新酒の時期に限定生産されることが多い。春しぼりとも呼ばれる。

  • 生酒: [醪を搾る] → [貯蔵] → [瓶詰め] → [出荷]
  • しぼりたて生: [醪を搾る] → [瓶詰め] → [出荷]
通常、貯蔵タンクに寝かせる時間は、6~12ヶ月くらい。


しぼりたて生の例 (又は、しぼりたて原酒)


わしの尾
しぼりたて原酒 (精米歩合 65%, ABV 19.5%)
岩手県八幡平市
https://www.washinoo.co.jp/products/




黒龍 春しぼり
吟醸酒 (精米歩合55%, ABV 18%)


初日の出 しぼりたて生
麒麟山、新潟県


新政 純米生酒
立春朝絞り: 立春の日の早朝に搾り上げた生原酒をその日のうちに販売する縁起酒
新政酒造, 秋田県






過去に飲んだお酒をみるとけっこう「しぼりたて生」、「生酒」、「原酒」に分類されるお酒を飲んでいたことがわかりました。

最後にまとめると
  • 「原酒」は加水調整しない日本酒。アルコール度数が高く、濃厚で力強い味わいが特徴。
  • 「生酒」は加熱処理しない日本酒。フルーティーで華やかな香りが特徴。
  • 「しぼりたて生」は、生酒の一種でタンク貯蔵をしないで醪を搾った直後に瓶詰めする日本酒

Tuesday, April 1, 2025

純米酒、吟醸酒、大吟醸酒とは | 日本酒について調べてみた


日本酒も奥が深い。

いろいろな場所で美味しい日本酒を飲む機会の恵まれ、ただ飲むだけではもったえないと思い始めた。


いまなんとなく認識を始めているのが、純米、吟醸、大吟醸の 3 種類の文字が製品ラベルに印刷されている。

しかしながら、何がどう違うか、そもそも純米吟醸酒、吟醸酒は同じものなのか、違うのか?
なんとなく吟醸よりも、大吟醸がいいのか? (大だけに)
純米は米だけで作っていて、米らしい味わいがあるのか?

まずは純米酒、吟醸酒、大吟醸酒の違いについて調べてみた。
純米 - 吟醸 - 大吟醸酒は並列の関係かと思っていたら、全然違うものでした。


大まかにはこんな違いがある:
  • 「純米酒」とは:米と米麹のみで造られ、米の旨味が強い
  • 「吟醸酒」「大吟醸酒」とは:精米歩合によって分けられ、フルーティーな香りが特徴。米の精米歩合の違い。精米歩合が小さくなるほど、米粒をたくさん削ってより中心の糖度が高い部分を使うことになる。
純米酒か、そうでない non-純米酒は、材料に醸造アルコールが含まれるかどうかの違い。


醸造アルコールの添加は、日本酒の風味や香りを調整し味わいの奥行きを作るもので、粗悪品 / 費用対効果を高めるためのものではないそう。この辺、かなり誤解していました。てっきり水増しして、少ない材料で大量生産するための手法かと思っていた。

精米歩合による呼び名の変化
  • 純米酒:規程無し
  • 普通酒:規程無し(一般に73~75%程度)
  • 本醸造酒:70%以下
  • 特別本醸造酒:60%以下
  • 特別純米酒:60%以下
  • 吟醸酒(純米吟醸酒):60%以下
  • 大吟醸酒(純米大吟醸酒):50%以下
  • 食用米は、精米歩合がおよそ90%程度

純米酒の特徴

  • 原料:米、米麹、水のみ
  • 米の精米歩合によって、純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒に分類される。
  • 特徴: 
    • 米本来の旨味やコクが豊かに感じられ、濃厚でふくよかな味わい。
    • 醸造アルコールを添加せずに造られるため、米の風味が強く、飲みごたえがある。
例えば

越乃景虎 純米酒
諸橋酒造、新潟県


吟醸酒の特徴

  • 原料:米、米麹、水、醸造アルコール (純米酒でない場合添加)
  • 醸造アルコール添加がない場合、純米吟醸酒となる。
  • 特徴: 
    • 精米歩合60%以下の白米が減量。
    • 低温でじっくりと発酵させることで、特有の華やかでフルーティーな香りと、すっきりとした繊細で上品な味わいがある。

例えば

雪の茅舎 純米吟醸
齋彌酒造, 秋田県
精米歩合 55%
“ふくよかで上品なのど越しとほどよい香りが生きている”
https://www.yukinobosha.jp/products/


他に純米吟醸の例として:

AKABU 純米吟醸
赤武酒造, 岩手県

大吟醸酒の特徴

  • 原料:米、米麹、水、醸造アルコール (原料は吟醸と同じ)
  • 醸造アルコール添加がない場合、純米大吟醸酒と呼ばれる。
  • 特徴:
    • 吟醸酒よりもさらに精米歩合が低く (たくさん削る)、より雑味が少なく、洗練された味わいと華やかな香りがあります。
    • 非常に手間暇かけて造られるため、高級酒として扱われることが多い。

例えば


上㐂元 純米大吟醸 生酒
酒田酒造, 山形県

したがって、純米大吟醸の生酒とは
  1. 醸造アルコールの添加がなく (純米)、
  2. 精米歩合が 50% 以下で (大吟醸)、
  3. 貯蔵前および瓶詰め前の火入れがない製法 (生酒 (生生、本生))
という組み合わせ。保存は要冷蔵です。


特別純米酒とは

  • 原料:米、米麹、水のみ
  • 特徴:
    • 酒蔵ごとに個性的な味わいが楽しめる、こだわりの純米酒
    • 特別だけに、特に厳選された原料米を使用したり、特別な製造方法で造られる。



要は吟醸酒と純米吟醸酒は違うもの

以上の分類方法から、吟醸酒と、純米吟醸酒は別物であることがわかりました。

どちらも米の精米歩合は 60% 以下。

吟醸酒は醸造アルコールが入り、
純米吟醸酒は、醸造アルコールが添加されないという違い


味わいの違い

吟醸酒:
  • 香りを重視するなら吟醸酒。
  • 華やかでフルーティーな香りと、すっきりとした華やかな軽快な味わいが特徴 (吟醸香とよばれる)。

純米吟醸酒
  • 米の旨味も楽しみたいなら: 純米吟醸酒
  • 吟醸香に、さらに米の旨味が加わり、より膨よかで奥行きのある味わいがある。
  • 米本来の旨味やコクが、吟醸酒よりも豊かに感じられる。