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Saturday, February 7, 2026

日本酒とステーキをあわせる | 村祐 常盤ラベルとまんさくの花 うまから




日本酒とステーキをあわせる会


【本日の日本酒】




(1) 村祐(むらゆう) 常盤ラベル
村祐酒造(新潟県)

いつも思うのは蜂蜜の「とろみ」のある上品な甘みの口当たり。Brougogne の白という評価もあるのですが (葡萄は Chardonnay)、Rhone 地方 の Roussane (アプリコット、梨、蜂蜜、ハーブティー) が近い印象。精米歩合含めて、ラベルに数値関係は非公開なので、変に先入観なく飲めるのもいいですね。



(2) まんさくの花 うまから
日の丸醸造(秋田県)

公式サイトより: 「『旨みのある辛口』をテーマにした特別純米酒。味の濃い料理とも好相性」とのことです。




【日本酒の「辛口」はよくわからない / 好みの変化】


一般的に日本酒の辛口とは、糖分濃度を比重で表した日本酒度がプラスに寄っている、甘味を控えたドライな口当たりを指します。実際に飲むと数値以上に旨味や甘味を感じることもあり、あんまりあてにはしていません。最近は、モダンでフルーティーな甘味が豊かなものよりも、米の旨味がしっかり感じられる伝統的な味わいによっています。

先週いただいた「鬼夜叉 遠心分離 (佐渡島)」などは、ぴったりの一杯でした。

また、日本酒の味わいは温度や食事のステージ(前菜から、主菜、デザートまで)によっても刻々と変化するため、「辛口か甘口か」という二元論では語れない難しさがあります。最近の気づきとしては、「冷や(常温)」で飲むと味の骨格がよく分かり、「ぬる燗 / 燗」に上げるとさらに美味しくなります。よいお酒は温めてもアルコールの角がつーんと立たず、むしろ吟醸香が心地よく引き立ちます。




【本日の献立】


◾️ステーキ:Tri Tip (Santa Maria Cut / トモサンカク)


焼き加減はミディアムレア。マッシュポテトと茄子の土台にステーキをのせ、仕上げにニンニクとマイクログリーンを添えました。 盛り付けの際、お皿に余白が目立ってしまったのが反省点です。マッシュルームの調理が間に合わなかったので、配置を工夫するか、副菜を添えられればより良かったです。


今日は小ぶり (2.5 lb) のものを 2 つ。



焼き上がり後は、アルミホイルで保温して 15-20 分は休ませる。



焼く前にしっかり濃いめにシーズニング。



ソースは飲み残しの Prisoners と East Bench。


ステーキは、マッシュポテトと、焼いた那須の上に乗せます。





◾️味噌汁



具材: Trader Joe’sの豆腐とあさつき(Chives)。この豆腐は、パックから出したそのままでも十分な美味しさでした。

出汁: 日本から持ち寄った羅臼昆布と厚削りの鰹節を使用。

味噌: マルカイで購入した日本産の味噌。



Thursday, January 1, 2026

日本酒: 横屋の純米酒 (地元酒販店限定) 岩手県をいただきました

 


横屋 : 地元酒販店限定
純米酒
ABV 16%
精米歩合 65%
世嬉の一酒造、岩手県


お正月にいただいた一本。年始からすでに今年最高のお酒をいただいたかもしれません。

日本酒も、人の個性のように唯一無二と思うのだけど、強いて近いものを知っている中で挙げられるなら村祐 (新潟県)

甘み、丸み、ふくよか (味が太い)、程よい酸味。優秀です。いわゆるカプロン酸エチル (ethyl caproate) 系のりんご、西洋梨、パイナップルの香り。むしろ桃?

また飲みたいです。


Sunday, December 28, 2025

日本酒 3 種を飲み比べ: 村祐の夏美燗 (なつみかん), 麒麟山, 上喜元

日本酒 3 種を飲み比べです。




麒麟山 辛口x辛口 (黒ラベル)



麒麟山酒造、新潟県
ABV 15%
吟醸酒

ラベル記載のとおり、グラスに注いでいると「透き通った綺麗な色」をしている。キレよく、果実的な甘みも抑えられ、飽きずに飲める感じです。最近はこういうのが好きですねぇ。

お燗にすると、本当に美味しかったです。日本酒のツンとくる香りもなく、優秀。




上喜元 (じょうきげん)


ABV 16%
精米歩合 45%
純米大吟醸
酒田酒造、山形県

今日飲んだ3本でバランスが最もよいです。




村祐 (むらゆう) 夏美燗



ABV、精米歩合などは非公開
村祐酒造、新潟県

季節限定酒。

ちょっと夏とは外れてしまったけど、実は、夏に疲れたときにお燗で飲んでほしいという杜氏の思い入れがあるらしい。

お燗にすると、酸味が弱まり、甘い香りが引き立つのだとか。

冷でいただきましたが、やっぱり秀逸です。適度な甘み、深い味わい、食事にもよく合います。


Tuesday, December 9, 2025

【日本酒】木村酒造 福小町と鷲尾酒造 黒鷲 を飲んでみる

 

日本酒をワイングラスで飲むのも結構好きです。

色がわかりやすく、香りも味わいやすい。



🍶[福小町]
純米吟醸 ひやおろし
米: 吟の精
精米歩合 55%
木村酒造, 秋田県


華やか、フルーティさが感じられ、丸み、ふくよかな味わい。モダンな日本酒のイメージに近く、甘め。いわゆるカプロン酸エチル (ethyl caproate) のりんご、西洋梨、パイナップルを連想させる香り。どちらかというと蜜の多い皮が赤か黄色の糖度が高いりんご🍎。青リンゴ🍏とは違う。福小町は、お酒単体で品評会にだすと良さそうな感じ。温くなると甘みが強く濃く感じられます。僕は冷たい状態でいただくのが良かったです。


🍶[黒鷲]
純米酒 黒
精米歩合 70%
鷲尾酒造 (岩手県)


若いバナナの香り🍌 (皮は黄色くて食べごろ、黒い斑点が出る前の状態) を連想させる香り。ずっと香りを愉しむだけでもよいのだが、明らかに福小町とは違う種類の香り。これがイソアミル酢酸系 (Isoamyl acetate) というらしい。お酒単体で飲むと、こちらのほうが濃く、酸味もある。夕飯と合わせた感じだと、黒鷲の方がいい。冷やしたときよりも、室温に近いくらいの方が香りや味がわかりやすいと思いました。福小町よりも若干色が濃い。



どちらもいいです。材料がお米だけに、ステーキとも一緒に飲んでみたい。

Friday, November 7, 2025

生酛仕込みと、速醸元仕込みを飲み比べる | 奥六 Okuroku 特別純米生酛 "lotus" と 特別純米 “crescent”

同じ酒蔵の日本酒の飲み比べ。

伝統的な生酛仕込みと、そうでないもの (速醸酛)を比べてみたかった。



奥六 Okuroku 特別純米生酛 “lotus” [赤いラベル]
岩手銘醸株式会社
ひとめぼれ
精米歩合: 60%
ABV: 16%




奥六 Okuroku おくろく 特別純米 “crescent” [黒いラベル]
岩手銘醸株式会社
吟ぎんが
精米歩合: 69%
ABV: 15%
*ラベルに山廃とかの記載がないので、勝手に速醸酛と思っています*



主観的な印象では、生酛仕込みの"lotus" の方が、やや複雑な味わいで、適度な酸味が強め。色もうっすらと琥珀色。

この 2 つの中では、こちらの方が好みでした。


速醸酛の crescent のほうが、より現代的な日本酒の味わい、ややフルーティ、上品。


白ワインでいうと、viognier がいいか、grenache blanc がいいか、それくらいの違い、好みで選んだらよいかと。私としては、複雑なレイヤーを持った味わいの方がいい感じです。


優劣をつけるためのものではありませんのであしからず。



余談: 生酛、酛、山卸


生酛は、日本酒の基になる酒母 (酛) を作る山卸 (やまおろし) という工程を経た方法で、酵母を大量に培養したもの。糖分をアルコールにする発酵を促進する。

山卸とは、蒸した米、米麹、水を櫂 (かい) とよばれる木の棒などで混ぜて、米をすりつぶす作業のこと。聞くだけで、相当な力仕事、不眠不休の温度管理などが必要そうです。


伝統的には、酵母を作るときの山卸という作業が大変だったので、明治時代に山卸を廃止した方法が出てきたり (山廃仕込み) 、速醸酛 (人口的に製造した乳酸を添加して酵母を培養) にシフトしている。

世の中の大半 80-90% くらいは速醸酛、ラベルに山廃や生酛とない場合はだいたいそうらしい。


山廃仕込みとは | 日本酒について調べてみた [4/22/2025]
https://www.seihiguchi.com/2025/04/blog-post_22.html



Tuesday, October 28, 2025

日本酒飲み比べ: タクシードライバー、作、雄山錦、遠野小町、鷲尾、裏死神、月山(がっさん)

 日本酒を飲み比べ:

  • タクシードライバー
  • 雄山錦
  • 遠野小町
  • 鷲尾
  • 裏死神
  • 月山(がっさん)
写真にはないけど村祐も。全部の味を詳しくメモできなかったので写真だけです。死神が印象的でした。




タクシードライバー

純米原酒
仕込み9号
意久盛酒造株式会社 (岩手県)

精米歩合: 55%
ABV: 17% (原酒)
日本酒度:+2.8
米: かけはし


パッケージデザインからして、知らないと多分自分では選ばないと思いました。

ちょっと表現の仕方がないのですが、美味しいです。見つけたら飲むべき。




2025 作 ひやおろし
清水清三郎商店株式会社 (三重県)
純米吟醸
原料米 山田錦全量使用
精米歩合 55%
ABV 15%

2025年バージョンのひやおろしです。ひやおろしとは、冬に搾った新酒に一度火入れをしてから夏の間熟成させ、秋に加熱殺菌せずにそのまま(= 冷や)出荷するお酒です。

多分 1/48 くらいの MS-06 II の頭部が飾ってありました👍

シャレでドム、グフあたり作って欲しい。





雄山錦 雫酒しずくさけ
皇国晴酒造株式会社 (富山県)
幻の瀧 純米大吟醸
ABV 16%
精米歩合50%

優等生。なだ万で和食と一緒にいただきました。





遠野小町 特別純米酒
上閉伊酒造株式会社 (岩手県)
「遠野小町」シリーズの特別純米酒
ABV 14%
精米歩合 60%









鷲尾 純米酒 黒🐦‍⬛

株式会社わしの尾 (岩手県)
ABV 15.5%
精米歩合70%


美味しいのは知っているのですが、岩手県からなかなか出ないらしく貴重な品。





裏死神 生酒
純米大吟釀
五百万石100%
ABV 17%
加茂福酒造株式会社 (島根県)


製品名が独特。落語の死神からの由来という噂もあり:
https://ja.wikipedia.org/wiki/死神_(落語)

死神なので辛め、ドライかと思ったら、華やかな甘い香りでとてもツボにはまりました。
今回飲んだなかでも秀逸。

ただ、いくら美味しい貴重なお酒だからといって、お歳暮や、お祝いのギフトには贈るのははばかれる。。。




月山(がっさん) ひやおろし 
純米
吉田酒造株式会社 (長野県)
低温貯蔵庫にて一夏かけじっくり熟成
精米歩合70 %
ABV 16%


Saturday, October 11, 2025

日本酒3種と刺身盛り | KIRINZAN KAGAYAKI 禁断の果実, 村祐 常盤ラベル, 甍(いらか)酒造 銀・藍


お刺身盛りなどと日本酒🍶3種を比べる試飲会。




KIRINZAN KAGAYAKI 禁断の果実
大吟醸原酒
アルコール度数 17%
精米歩合 40%

麒麟山 (新潟県) の中でも、個人的な一番のお気に入り。
オレンジのラベルも印象的。






村祐 生酒 - 常盤ラベル

精米歩合や米の種類などは非公開

下記記事によると、甘みが強い品程高い値段設定にしているそう。蘊蓄抜きに気軽に味わってほしい、という作者の思想良いですねぇ。

日本酒単体で味わうには、今日飲んだ中では抜群。導入はちょっと甘め、まろやか。余韻も長くて深い味わい。
https://www.niigata-sake.or.jp/interview/k27.html







甍酒造 (いらかしゅぞう)
銀・藍 無濾過原酒

長野県
ABV 15%
米: 長野県北安優郡松川村契約栽培米 - 種類不明
https://www.ilaka.co.jp/

村佑の次に開けたので、ちょっと感動が最初薄れていたのですが、適度な酸味と、綺麗なフルーティなまとまりで、最も食事 (特に和食) と相性が良かったという印象でした。

禁断の果実や、常盤ラベルは、ボトル単体で愉しんだり、比べると優等生な感じで、この銀・藍はよりペアリング向き。

またもし次に飲む機会があったら、どういう印象を持つか楽しみなところです。




アメリカに住んでいなかったら、日本酒や、出汁の取り方に目覚めることはなかったかもな。

Thursday, August 7, 2025

九州菊 (クスギク) 純米大吟醸 | 林龍平酒造場、福岡県




九州菊と書いて、クスギク。
めずらしい、九州は福岡県の日本酒です。


スムーズにすっきり飲めます。余韻は短め。

料理の味を邪魔しない感じの洗練された優等生な味わいでした。

特に出汁を活かした日本料理に合いそうです。

最近の流行りか、ちょっと甘みが強いかも。



精米歩合 45%
ABV 15%
純米大吟醸 (醸造アルコールの加水調整なし、精米歩合 50% 以下)
林龍平酒造場
福岡県京都郡みやこ町






Monday, June 9, 2025

土耕ん醸 | 山形県 鈴木酒造 | 生酛仕込みの日本酒

 


生酛仕込みのお酒を飲んでみたいということで頂戴したお酒。


土耕ん醸
山形県 鈴木酒造
ABV: 15%
精米歩合: 65%
米: 五百万石
色は淡い琥珀色



速醸酛を用いたり、山廃仕込みが主流の世の中で、伝統的な山卸を経ているお酒を飲んでみたかった。

  • 昔ながらの日本酒のお酒っぽい香りがしていい感じ👍
  • お酒単品を味わって、品評会で高得点を上げるタイプではない。
  • フルーティーさ、甘さは控えめ(無い)ので、飽きにくい。
  • 食事に合わせやすい。”Food Wine” 的な使い方ができるので、これはかなりポイントが高かった。

周囲ではやや不評だったけど、食事に合わせやすいという点でいい。

近頃の好みとして、大吟醸が苦手になってきている。大吟醸というくくりでよいのか定かではないが、統計とると大吟醸。上品 & 甘味が強すぎて、100cc くらいでお腹いっぱいになってしまう。

あと、原酒も甘濃すぎて、飲み切るのが大変。

純米、純米吟醸の加水調整されたものが、今のところの個人最適ポイントっぽい。

Thursday, May 15, 2025

日本酒試飲: こしのはくがん 「越淡麗」純米大吟醸 無濾過生原酒


越乃白雁
純米大吟醸 無濾過生原酒
精米歩合: 50%
ABV: 17%
中川酒造 (新潟県長岡市) 明治21年創業



先日いただいた越乃景虎の無濾過生原酒 (= 加水調整、火入れなし) とはまた違う味わい。
フルーティー、芳醇な味わいの系統は似ている。景虎よりも甘めかと思う。
どちらも上品 (elegant) + スムーズ (approachable) で、米の甘みと豊かな香りがいいです。

産地は、景虎と同じく新潟県、長岡市。


お米は、越淡麗(こしたんれい)

  • 高い精米に向いたお米。
  • 新潟県でよく使われる五百万石は、高精米に向かない。
  • 元来、吟醸用には、山田錦 (他県産) が使われてきて、新潟県独自の酒造に適した米として開発されたもの。
  • 40% 以上の精米も可能で、吟醸、大吟醸に向いている。
  • タンパク質は少なめ、やわらかくて膨らみのある酒質。

精米歩合は 50%。景虎も同じく大吟醸で、あちらは 45% でした。

生原酒はなかなか輸送に向かないのですが、春先で涼しかったのが幸いしました。


おさらい

  • 仕込み発酵後に、濾過していないので、無濾過
  • 火入れをしていないので、生酒
  • 加水調整がないので、原酒
  • 醸造アルコール添加がないので、純米
  • 精米歩合が 50% 以下なので、大吟醸

5 つ合わせて、「無濾過」「生原酒」「純米大吟醸」。

Thursday, May 8, 2025

日本酒の試飲: 越乃景虎 と〆張鶴

特徴の異なる貴重な日本酒を 2 本比べながら試飲。

ひらめの昆布じめと、ピザがおつまみ。



越乃景虎 大吟醸 無濾過 生原酒
米: ラベルには明記なし (五百万石、高嶺錦、新潟早生 (にいがたわせ) など?)
精米歩合 45%
ABV 17%



〆張鶴 金ラベル 大吟醸
米: 山田錦
精米歩合 35%
ABV 16%



〆張は、精米歩合 35% (大吟醸) ということもあり、飲んだ時に綺麗、バランスの取れた上品な味わい。永久に飲める感じがした。

景虎は、火入れのない生 + 加水調整のない原酒(生原酒) で、しっかりと米の香り、味がします。〆張を飲んだ直後だと、ちょっと主張強く感じる。

この景虎は、生原酒なのでもっと早く飲んだら良かった。飲めただけでも幸運。



Tuesday, April 22, 2025

山廃仕込みとは | 日本酒について調べてみた

 


日本酒を飲んでいてよく見る「山廃仕込み」、「山廃純米」など、謎の「山廃」。

ポイントとしては、「山廃仕込み」と、そうでない「non-山廃仕込み」(生酛仕込み) のお酒の違いは酒母の作り方が違うそうだ。

山廃は略称で、正式には「山卸廃止酛仕込み (やまおろし はいし もとじこみ)」。
(酛 = 酒母のこと)

明治時代、政府の先導でつくられた国立醸造試験所で1909年に開発にされた方法で、清酒の歴史上では割と最近。

「山卸」(やまおろし) という作業を廃止して(省略して)つくった」 → 山卸廃止 → 山廃。



そもそも日本酒の原料や作業工程


※本当は蒸しの前に、米を洗ったり、浸水する大事な工程などありますが、簡単のため省略しています。


日本酒の原材料は、米、水、麹菌、酵母です。

米を蒸し、麹菌を加えると、米のデンプンが分解して糖化する。

焼き芋や天ぷらを作る時に、さつまいもを加熱してデンプンを加水分解すると甘くなる原理 (加水分解) かも?

このときに同時に、米のタンパク質をアミノ酸に変化させて、旨みや香味成分も作り出している。

次に (麹菌が作った) 糖分が、酵母によってアルコール発酵される。

この発酵過程では、酸や香味成分が作り出され、日本酒の香りに影響し、酸は微生物の発生を抑える役割をする。

ワインと違うのは、大きく分けて 2 段階 ([糖化] → [発酵]) のプロセスでアルコールが生成される点。

上の図にもあるのですが、原料の米(蒸し米) は、3 つ用途があります。

(1) 酒の仕込み / 原料そのもの

(2) 米麹を作る
蒸し米に、麹菌の胞子をばらまくことで繁殖させ、米麹を作る。麹は、米のデンプンを糖にする役割があります (糖化)。

(3) 酒母 (酛)を作る
酒母は、酵母を大量に培養したもの。糖分をアルコールにする発酵を促進する役割があります。

この酵母を大量に培養する手作業の工程が山卸で、非常に大変な作業。

この工程をカットしても、空気中にある酵母菌を使っても美味しい日本酒ができるよね?、という発想で山廃仕込みが開発されたと理解しています。

山卸は、酵母の育成に時間がかかり、温度管理も大変。雑菌が入り込む可能性もあり、失敗のリスクも高いという難点があります。


山卸(やまおろし) とは


山卸とは、伝統的に行われてきた酒母 (酵母を大量に培養したもの) の製法の一つで、蒸した米、米麹、水を櫂 (かい) とよばれる木の棒などで混ぜて、米をすりつぶす作業のこと。

米をすりつぶして、麹を加えるとデンプンが糖化し、そこに酵母が加わるとアルコール発酵をしてお酒になる。

山卸の作業は、数時間から半日 ~ 数日かかり、
仕込む量、作業員数によって変動するのだけど、大変労力のかかる作業。

大変な製造コストを要するプロセスなので、この山卸を省いて作る製法が山廃仕込みというわけだわ。

概念としては、酒蔵の空気中に存在する酵母菌が蒸し米に取り込まれて、自然に発酵ができるのではないか、という発想。

現代では、人工的に乳酸を添加する速醸酛 (そくじょうもと) を用いたり、山廃仕込みが主流になってきている。

逆に、速醸酛も使わず、山卸工程を経ているお酒は、「生酛 仕込み」(きもと) に分類される。

清酒は江戸時代に確立されたが、山卸の作業を含むため、手間が非常にかかる。

お酒のラベルに
  • 山廃仕込み (山卸をしない)
  • 生酛仕込み (山卸をする)
があるのは、こういうことだったのか。

山廃, 生酛, 速醸酛 は、酵母づくりにおいて対をなす工程。

出汁づくりと比較すると
  • 山廃 = 水出し (水に入れて漬けるだけ。簡単だけど結構上品に取れる)
  • 生酛 = 煮出し (温度管理、時間管理など手間が比較的かかる)
  • 速醸酛 = 出汁パックなど、あらかじめ用意されたものを使う
といった感じでしょうか。


 最近いただいた山本酒造のど辛は、速醸酛系酵母を使った日本酒だとわかった。


確かに日本酒度+15 ということあって、他に飲んだお酒が甘めということもあり、辛めだった。ただ、最近の日本酒はフルーティー、爽やか、甘い味わい、甘い香り、洗練さに寄っていると思うので、めちゃくちゃ辛いという印象ではありませんでした。ちょうどよいバランスがとれていると思います。



酒母と醪 (もろみ) の違い


前述のとおり、酒母は酵母を大量に培養したもの。

酒母、麹、蒸米、水の 4 つの材料を、タンクに入れて、発酵させた状態が醪。

[蒸し米] + [酒母] + [麹] + [水] → [醪]

タンク内では、米や麹がドロドロに溶けた白濁した液体になり、この醪を漉すことで、澄んだ原酒ができる。

このまま火入れしないで出荷すると、生原酒になる。

原酒は次に、水や醸造アルコールでアルコール度数や最終的な味わいを調整したり、火入れなどの工程を経て、日本酒ができあがります。


肝心の山廃仕込みの特徴


まだまだ自分の舌では覚えきれていません。
以下、一般的な特徴:
  • 自然の乳酸菌由来の複雑な酸味や旨味。
  • 濃厚で個性的な味わい。
  • 味の骨格がしっかりしている。Zinfandel ブレンド系にある Petite Sirah のような役割か?


山廃仕込みの日本酒



雪の茅舎
秘伝山廃 純米吟醸
ABV 16%
精米歩合 55%
秋田県 齋彌酒造店




加賀鳶
山廃純米吟醸 (金沢限定)
ABV 15%
精米歩合 60%
石川県 福光屋

ラベルには「魚介、出汁のきいたお料理と好相性です」だそう。出汁のきいた「金沢おでん」とか良さそうな気がした。ラベルから引用すると:
  • 甘さのある爽やかな吟醸香
  • 山廃仕込み特有のなめらかで豊かなコク



陽の光
山廃純米 無濾過生原酒 中取り
ABV 17%
精米歩合 70%
奈良県 大倉本家


うー、「中取り」とは?
注意してラベルを見ると新しい言葉が溢れ出る。また調べねば。



生酛仕込みの日本酒


生酛仕込みのお酒を探す方が難しい? 


生酛 Kimoto 純米酒
ABV 16%
精米歩合 65%
蔵王酒造





参考文献


Monday, April 7, 2025

原酒、生酒とは | 日本酒について調べてみた

日本酒についていろいろ知らない用語について調べてみた第二弾。

今回は、「原酒」(げんしゅ) と「生酒」(なまざけ) について。

簡単にまとめると:
  • 「原酒」は加水調整しない日本酒
  • 「生酒」は加熱処理しない日本酒
同じ意味かと思ったら全然違うものだった。


原酒とは

日本酒における原酒(げんしゅ)とは、醪 (もろみ) を搾った後、加水調整を一切行わないこと。

醪とは、日本酒になる前段階の発酵中の液体で、酵母、麹、米が一体化して白濁、泡立っている状態のもの。

日本酒作りでは、一般的には、醪を搾ったあとに水を加えてアルコール度数が調整される。搾った直後のお酒は、アルコール度数が高い。これに水を加え調整することを「加水調整」と言い、飲みやすいアルコール度数である15度前後に調整するためにこの作業を行う。

原酒はアルコール度数、ABV (alchohol by volume) にして大体 18~20% くらいになるらしい。

味わいとして米の旨味や風味が凝縮され、濃厚で力強い味わいが楽しめる。

甘く感じすぎることもあるので、しっかり冷やして飲んだ方がいいです。

さらに、醪を搾らない (濾過しない) のが無濾過原酒:
濾過を行わないため、米の旨味や風味がより強く感じられるそう。


原酒の例


KIRINZAN KAGAYAKI 禁断の果実
麒麟山酒造, 新潟県
大吟醸原酒
精米歩合が 50% 以下 (精米歩合 40%) の原酒 (アルコール度数 17%)
醸造アルコールを加えているので純米酒ではない

麒麟山の中でも、個人的な一番のお気に入り。
オレンジのラベルも印象的。




雅楽代 日和 (うたしろ ひより)
天領盃酒造, 新潟県佐渡市
原酒ながらアルコール度数が 12.5 度とかなり低め




生酒 (なまざけ) とは


生酒は、日本酒の製造過程で火入れと呼ばれる加熱殺菌を行わないお酒。

通常、日本酒作りには、貯蔵前と出荷前の2回火入れがある。従って、2 回とも行わない、どちらか 1 回行うことで 3 パターンの生酒があります。

特徴としては、火入れを行わないため、搾りたてのフレッシュな味わいが楽しめ、酵母や酵素が生きたまま瓶詰めされるため、フルーティーで華やかな香りが特徴。

酵母が生きたままで品質が変わりやすいので、冷蔵保存が必須。開栓後は早めに飲み切る必要あり。

  • 生酒: 一切の加熱処理を行わない。通称「生・生(なまなま)」、「本生」とも言う。
  • 生詰酒: (醪を絞った後に) 貯蔵前に加熱処理を1度だけ行う。出荷時には行わない。
  • 生貯蔵酒: 生酒で貯蔵したお酒を、出荷時(瓶詰め時)に1度だけ加熱処理を行う。


生酒の例


生土 (うぶすな)
花の香酒造, 熊本県
アルコール度数 13%
https://www.hananoka.co.jp/ubusuna/vision/





さらに生酒と原酒の組み合わせで = 生原酒 (なまげんしゅ) 


生酒と原酒を組み合わせて、火入れも加水も行わない日本酒です。

生酒と原酒の両方の特徴を兼ね備えたハイブリッド型で、フレッシュさと濃厚さを同時に楽しめる。

生酒同様に冷蔵保存が必須


アイスブレーカー
純米吟醸無濾過生原酒
京都丹後
京都ほらほらでよく飲ませていただいて今でも印象に残っているお酒。
※ 無濾過なので、むしろ後述の「しぼりたて生原酒」かも?




しぼりたて生とは

しぼりたて生は、生酒の一種で、違う点としては、貯蔵タンクに寝かせる工程がなく、醪を搾った直後に火入れなしで瓶詰めされる。

冬から春先の新酒の時期に限定生産されることが多い。春しぼりとも呼ばれる。

  • 生酒: [醪を搾る] → [貯蔵] → [瓶詰め] → [出荷]
  • しぼりたて生: [醪を搾る] → [瓶詰め] → [出荷]
通常、貯蔵タンクに寝かせる時間は、6~12ヶ月くらい。


しぼりたて生の例 (又は、しぼりたて原酒)


わしの尾
しぼりたて原酒 (精米歩合 65%, ABV 19.5%)
岩手県八幡平市
https://www.washinoo.co.jp/products/




黒龍 春しぼり
吟醸酒 (精米歩合55%, ABV 18%)


初日の出 しぼりたて生
麒麟山、新潟県


新政 純米生酒
立春朝絞り: 立春の日の早朝に搾り上げた生原酒をその日のうちに販売する縁起酒
新政酒造, 秋田県






過去に飲んだお酒をみるとけっこう「しぼりたて生」、「生酒」、「原酒」に分類されるお酒を飲んでいたことがわかりました。

最後にまとめると
  • 「原酒」は加水調整しない日本酒。アルコール度数が高く、濃厚で力強い味わいが特徴。
  • 「生酒」は加熱処理しない日本酒。フルーティーで華やかな香りが特徴。
  • 「しぼりたて生」は、生酒の一種でタンク貯蔵をしないで醪を搾った直後に瓶詰めする日本酒

Tuesday, April 1, 2025

純米酒、吟醸酒、大吟醸酒とは | 日本酒について調べてみた


日本酒も奥が深い。

いろいろな場所で美味しい日本酒を飲む機会の恵まれ、ただ飲むだけではもったえないと思い始めた。


いまなんとなく認識を始めているのが、純米、吟醸、大吟醸の 3 種類の文字が製品ラベルに印刷されている。

しかしながら、何がどう違うか、そもそも純米吟醸酒、吟醸酒は同じものなのか、違うのか?
なんとなく吟醸よりも、大吟醸がいいのか? (大だけに)
純米は米だけで作っていて、米らしい味わいがあるのか?

まずは純米酒、吟醸酒、大吟醸酒の違いについて調べてみた。
純米 - 吟醸 - 大吟醸酒は並列の関係かと思っていたら、全然違うものでした。


大まかにはこんな違いがある:
  • 「純米酒」とは:米と米麹のみで造られ、米の旨味が強い
  • 「吟醸酒」「大吟醸酒」とは:精米歩合によって分けられ、フルーティーな香りが特徴。米の精米歩合の違い。精米歩合が小さくなるほど、米粒をたくさん削ってより中心の糖度が高い部分を使うことになる。
純米酒か、そうでない non-純米酒は、材料に醸造アルコールが含まれるかどうかの違い。


醸造アルコールの添加は、日本酒の風味や香りを調整し味わいの奥行きを作るもので、粗悪品 / 費用対効果を高めるためのものではないそう。この辺、かなり誤解していました。てっきり水増しして、少ない材料で大量生産するための手法かと思っていた。

精米歩合による呼び名の変化
  • 純米酒:規程無し
  • 普通酒:規程無し(一般に73~75%程度)
  • 本醸造酒:70%以下
  • 特別本醸造酒:60%以下
  • 特別純米酒:60%以下
  • 吟醸酒(純米吟醸酒):60%以下
  • 大吟醸酒(純米大吟醸酒):50%以下
  • 食用米は、精米歩合がおよそ90%程度

純米酒の特徴

  • 原料:米、米麹、水のみ
  • 米の精米歩合によって、純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒に分類される。
  • 特徴: 
    • 米本来の旨味やコクが豊かに感じられ、濃厚でふくよかな味わい。
    • 醸造アルコールを添加せずに造られるため、米の風味が強く、飲みごたえがある。
例えば

越乃景虎 純米酒
諸橋酒造、新潟県


吟醸酒の特徴

  • 原料:米、米麹、水、醸造アルコール (純米酒でない場合添加)
  • 醸造アルコール添加がない場合、純米吟醸酒となる。
  • 特徴: 
    • 精米歩合60%以下の白米が減量。
    • 低温でじっくりと発酵させることで、特有の華やかでフルーティーな香りと、すっきりとした繊細で上品な味わいがある。

例えば

雪の茅舎 純米吟醸
齋彌酒造, 秋田県
精米歩合 55%
“ふくよかで上品なのど越しとほどよい香りが生きている”
https://www.yukinobosha.jp/products/


他に純米吟醸の例として:

AKABU 純米吟醸
赤武酒造, 岩手県

大吟醸酒の特徴

  • 原料:米、米麹、水、醸造アルコール (原料は吟醸と同じ)
  • 醸造アルコール添加がない場合、純米大吟醸酒と呼ばれる。
  • 特徴:
    • 吟醸酒よりもさらに精米歩合が低く (たくさん削る)、より雑味が少なく、洗練された味わいと華やかな香りがあります。
    • 非常に手間暇かけて造られるため、高級酒として扱われることが多い。

例えば


上㐂元 純米大吟醸 生酒
酒田酒造, 山形県

したがって、純米大吟醸の生酒とは
  1. 醸造アルコールの添加がなく (純米)、
  2. 精米歩合が 50% 以下で (大吟醸)、
  3. 貯蔵前および瓶詰め前の火入れがない製法 (生酒 (生生、本生))
という組み合わせ。保存は要冷蔵です。


特別純米酒とは

  • 原料:米、米麹、水のみ
  • 特徴:
    • 酒蔵ごとに個性的な味わいが楽しめる、こだわりの純米酒
    • 特別だけに、特に厳選された原料米を使用したり、特別な製造方法で造られる。



要は吟醸酒と純米吟醸酒は違うもの

以上の分類方法から、吟醸酒と、純米吟醸酒は別物であることがわかりました。

どちらも米の精米歩合は 60% 以下。

吟醸酒は醸造アルコールが入り、
純米吟醸酒は、醸造アルコールが添加されないという違い


味わいの違い

吟醸酒:
  • 香りを重視するなら吟醸酒。
  • 華やかでフルーティーな香りと、すっきりとした華やかな軽快な味わいが特徴 (吟醸香とよばれる)。

純米吟醸酒
  • 米の旨味も楽しみたいなら: 純米吟醸酒
  • 吟醸香に、さらに米の旨味が加わり、より膨よかで奥行きのある味わいがある。
  • 米本来の旨味やコクが、吟醸酒よりも豊かに感じられる。