餡を作るには、でんぷん質を持った材料が必要であり、日本の小豆以外の豆でも、茹でて炊き上げて砂糖を混ぜれば、菓子に使える餡ができるに違いない。
実際、さつまいも餡、かぼちゃ餡など、でんぷん質を持った野菜などからも餡は作られる。
ということで、菓子作りの基本となる餡、特に練り切りなどの生菓子には白餡が必須となる。白小豆はさすがにアメリカ国内で入手は困難ということもあり、スーパーで簡単に買える豆で作りたい。とりあえず白い豆、ということで Naby beans (great northern beans) というものを見つけたので、これで白餡を作ることにした。価格は $2.99/lbs、100g で 74 円くらいか。Navy beans の名の通り、アメリカ海軍では昔定番料理としてこの豆を使った料理が出されており、Navy と名前がついた。
Wikipedia によると、「白いんげん」に相当するそうだ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Navy_bean
材料
- Navy beans: 250g
- グラニュー糖: 270g
- 水: 4 リットルくらい
作り方
作り方は、小豆餡のときと全く同じ。厳密には、豆のアクの量に応じて、渋抜きなどの回数が変わるはずである。手順は、辻調理学校の教科書に従った。
- 豆を水で洗う。
- 水 1 リットルと豆を鍋にいれ、強火で沸騰させる。
- 沸騰したら、差し水をし、再び沸騰させる。豆のシワがなくなるまで繰り返す。
- 一度お湯を捨て、再度水を 1 リットル程度入れて強火で沸騰させる。
- 沸騰したら、弱火にし、指でおして潰れるまで煮る。この豆は硬いせいか 60 分煮て、ようやく柔らかくなった。豆は乾燥時の大きさの 2 倍程度になっている。
- お湯をすてて、水を張ったボウルにいれ、沈殿させる。上澄み水が透き通るまで繰り返す。
- 白豆が茹で上がった。
- 鍋に豆を入れて火にかけ、砂糖を数回にわけて強火で炊く。
- 餡が 85 度以上になっていることを確認する。豆のデンプンが砂糖と結合し滑らかな餡になりやすい。焦げない程度の強火は必須である。フツフツとしている状態で 103 度だった。
- 塊でぼとぼと落ちる程度(表現が難しい)に、硬くなるまで炊き上げる。大体 10 分程度だった。
- 完成したら、バットなどに平らにして広げて、冷却する。
250 g の豆から、723 g の白餡ができました。
試食 1: 白ぜんざい
ひとまず白ぜんざいにして試食してみた。ぜんざいにしてみると、豆の皮がかなり硬かったのがよくわかった。けども味は美味しい。この豆が古いのか、そもそも Navy beans の皮が硬い性質をもっているのか、定かではないが、漉し餡にしてしまうのが最適だと思った。もしかすると、漉し餡というのは硬い皮を避けるために編み出された知恵なのかもしれない。
材料
- 白粒餡: 100g
- 水: 100 cc
- 餅粉: 30g + 水: 24 cc くらい
試食 2: 求肥餅
小豆粒餡のときと同じく求肥を餅粉と水、砂糖で作った。今回はオレンジにしようとおもい、黄色+赤色をまぜたが、サーモンピンク (MS-06Sのピンク) になってしまい失敗。やはり求肥はよいのだが、豆が漉し餡であればもっとよかった。また、求肥の表面を滑らかに作れるようになるのも今後の課題である。
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