Sunday, November 23, 2025

カーボンプレート入りシューズを履き比べた主観的な感想 | Rocket X 3, Sonicblast, Carbon X 3 と Mach 6




初めてちゃんとカーボンが入った最新モデルのシューズを履いて実験してみました。

当たり前だけど体験して初めて確認できたこと:
  • カーボンプレート入りシューズ、まじで楽に速く走れました。
  • 樹脂製の Pebaxプレートよりも速いです。
  • 無意識に速くなってしまうので、スピードコントロールをしないとオーバーペースで自滅するかも。
  • 左右のバランス、ぐらつきが大きいので、接地技術を磨くなどしないと怪我しそう。特に低速になるとグラグラ感があった。


来年のマラソンに向けて、カーボンプレート入りシューズを使うかどうか検討中です。

以前の調査では、4分台のペース、時速にして 13 ~ 14 km/h (4:37 ~ 4:17 /km くらい) でもランニングエコノミーが2-3%改善して、恩恵が得られるという結論だった:

厚底カーボンシューズに関する考察 | 一般ランナーも履く効果ありということを納得したhttps://www.seihiguchi.com/2025/09/blog-post_27.html (2025年9月)



主観的に、楽に走れるかどうか、履き比べることにしました。さすがに同時に履いて走るのは無理なので、順番に履いて 2,000m を中強度感覚 (4:30/km) で走る。




ようやくケガの違和感がなくなってきたので、そろそろ中強度感覚からじょじょに戻していて、テンポ走や距離走ができるように戻していきたいところ。2,000m くらいだと短すぎず、長すぎず履き比べるにはちょうどいい距離なのと、4 本でちょうどいい練習距離になります。前後のアップとあわせて 12 km くらい。




今日比べる靴はこれら:


  • HOKA Mach 6: 
    • プレート無し。
    • ジョギングからインターバルまで幅広く使える万能モデル。
  • HOKA Carbon X 3: 
    • カーボンプレート入り。2022年ごろの古いモデル。
    • 昨年 5K 20分切るために練習していたころに興味本位で購入。
  • ASICS Sonicblast
    • Pebax樹脂製プレート入り。
    • 個人的な解釈では Novablast 5 に、反発がもらいやすい柔らかいプレートが入った “Magicblast” といった感じ。
    • Magicspeed + Novablast みたいな。(Magicspeed はカーボン)
  • HOKA Rocket X 3
    • HOKA の最上位モデルの一つ。
    • いつかこれ履いてみたいと思っていたやつです。


結果


モデル

2,000m 

タイム

所感

HOKA Mach 6

8:19 (4:12/km, 4:08/km)

いつも履いている靴なので、他の比較のベースになる。スタートしたら時計は見ないで、中強度的な力感で走ったのだが、思ったよりも速くなってしまった。


新品なので、ほどよい反発、クッションもあって、マラソンペース (Mペース) にちょうどよいと思います。

HOKA Carbon X 3


8:00 (4:05/km, 3:56/km)

Mach 6 と同じ力感で走り、終わるまで時計は見ないで感覚だけ。カーボンが入ったモデルだけど、特に反発がよく返ってくるなぁというフィードバック的な要素はない。クッションの感覚は、Mach 6 よりも固めで、ASICS Hyperspeed に近い。


蓋を開けてみると速く走れてしまっている、みたいな感じです。


5K のレースで使うと、確かに速く走れるんですよね。

ASICS Sonicblast

7:32 (3:48/km, 3:45/km)

だんだんこの辺から中強度の感覚でなくて、速い動きになれてきてスピード調整がおかしくなっていました。感覚としては、遅すぎず速すぎずな中程度の力感。まだ 50 km も走ってないのでほぼ新品。


クッションはもふもふあり、前足あたりから反発がほどよくきて跳ねる感あります。


Stack height 40 mm 超えなのが残念。

HOKA Rocket X 3

7:10 (3:34/km, 3:36/km)

中強度の設定ペースは完全無視で、気持ちよくほどほどに速く走ってみたらこうなった。


ちょっと頑張ったら 6 分台も出たかもしれないのだが、時計は全く見ないで走った。


力感は、Sonicblast と同じ。それでも速い。


とにかく跳ねる。反発が強い。カーボンの弾性反発は早いというより、鈍い。ぼよん、ぼよん、という感じで即応性が高い感じではない。ただ、3:50/km くらいだと上手く前方向に反発力がこなくて、上に飛んでいる感じがした。


あと左右の安定性が低い。変な接地を繰り返すと、ケガにつながりそう。HOKA のカーボンシューズは足幅が広めで、他のトップモデルと比べて安定感があるというレビューを何件か見たのだけど、それでも普段履く靴よりもグラグラ感じました。





所感


たしかに慣れと、使い方を練習した方がよいと思った。

Sonicblast や Magicspeed 3 は、プレート無しシューズの延長線上にあるスムーズな流れなのだが、Rocket X 3 は別物感があり、それだけちゃんと履けると良い結果に繋がりそう。

次の 5K レースには絶対使ってみたいと思う。3:20-30/km 台が (比較的) 簡単に出せる。



ただ、この靴が 4 分/km くらいの、長い長いフルマラソンに必要かというと、要らんのでは?というのが 2 km 走って思った率直な感想。

むしろ実力以上に速く走らされすぎて、すぐに HP が削られてジリ貧になりそう。

それは今後、長い距離の練習で使ってみてからの結論だが、もし来週走るとしたら新品の Mach 6 がいまの力量にちょうどよくハマると思いました。




本音では、Sonicblast でいいじゃないかと思っていたのだが、Stack height 44 mm で、いちおうWA 規定外でレースには使えない。

クッション性もいいし、プレートのほどほどの反発感もしっくりきて、ぴょんぴょん跳ねすぎず絶妙なバランスなのだが、なんでこんな設計になったのか。。。

それを見越してか Magicspeed 5 は 40 mm を超えないようにして発表される。エリートランナーとは全然ちゃうけど、いちおう World Athletics 規定には従いたい。



今日の結論


今日の結論としては、
① カーボンシューズ扱いの慣れが必要。スピードコントロール重要。
② 接地•走技術の改善が必要、
③ 僕の想定Mペース付近 (4:00 ~ 4:10/km) では、クッションの効いたジョギングシューズがぴったりフィットしそう。



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