ようやく銅型で焼けるようになりました。焼き始めたのは 2019 年で、そのときはテフロン型を使って焼いていました。カヌレ (Canelés) は料理の中でもやり込み要素が多いと思います。材料は単純で、単にカスタードを型に入れて焼くだけの料理だけど難しい。いくつかのポイントを押さえることで上手に焼けるようになるので、そのポイントを解説します。
ポイント 6 点
(1) 生地の混ぜ方
(2) 冷蔵庫で寝かせる
(3) 生地は計量して流し込む
(4) 型について: テフロン vs 銅
(5) 型に塗る油の量が、仕上がりに影響する
(6) 焼く温度と時間が重要
基本の作り方
まずはうちの基本のカヌレ (Canelés) の作り方
材料
- 牛乳 500 ml
- 砂糖 200g
- 卵黄 4 個
- バター 50g
- バニラビーンズ 1 本
- 小麦粉 100g (all-purpose flour, 中力粉)
- ラム酒 4 tbsp (60 ml)
型
- 型に使うバター 100g くらい
- 銅型を最初にシーズニングするために使うひまわり油 50cc くらい
準備
- ボウルに砂糖と卵黄を混ぜる。
- 牛乳にバニラビーンズを入れ、火にかける。牛乳は沸騰または、85 ℃を超えるように加熱させ、タンパク質成分を壊す。こうすることで、泡立ちにくくなり、マッシュルーム現象や断面に気泡が入りにくくなる。バターも加える。
- 牛乳を 65 ℃にまで冷ます。
- 牛乳の 1/4 (125 cc) くらいを、砂糖と卵黄のボウルに加える。泡だてないように、ゴムベラなどを使う。
- 小麦粉をふるいながら追加して混ぜる。
- 残りの牛乳を 1/4 づつ追加して混ぜる。
- ラム酒を混ぜる。
- 冷蔵庫で 24-48 時間寝かせる。最大 96 時間まで保存可能です。
焼き方
- オーブンを 550 °Fに予熱する。
- 予熱をしながら、型に溶かしたバターを流し込んで、捨てて満遍なく塗る。型は口側を下にして、余分なバターを落とし、予熱ができるまで冷凍庫に入れる。
- 生地を冷蔵庫から取り出し、室温に 30 分程度おく。静かに生地を泡立て器などでまぜて均一にする。30-40 RPM くらいのゆっくりした速度で撹拌する。
- 型を冷凍庫からとりだして、型の底の中央に鍾乳洞のように固まった余分なバターを削り取る。余分なバターが型に残っていると、その部分だけ焼き色が薄くなります。
- 型に同じ量の生地を流し込む。うちの型は 55g が適正でした。少なすぎると、なかに空洞ができたり、多すぎるとマッシュルーム形状になりやすい。縁から 1cm くらい (3/8’’) に液面がくるようにする。
- 550 °Fのオーブンで 15 分焼く。
- オーブンの蓋をあけないで、400 °Fに温度をさげてさらに 40 分焼く。
- すぐに型から取り出して、ワイヤーラックの上などで冷ます。このとき型からスムーズに外れるのも成功のポイント。
焼き時間は 60 分程度ですが、型の準備などで 90 分くらいは見た方がよいです。