同じ葡萄 (Cabernet Sauvignon、カベルネ、キャブ) でも味わいが違うのか?
よくいただく地元の Ridge, Monte Bello や Estate Cabernet Sauvignon と、大まかにまとめて Napa の Cabernet Sauvignon、全然違う。なんでかなぁと思って調べた結果でございます。
二つの地域の距離としては、200 km くらいしか離れていないのだけど、味わいが全然違う。
とくに Bourdeaux Blend (ボルドー式のブレンド) については、別物。
① Santa Cruz Mountain: 瓶に詰めたばかりでは、渋み (tanning / タンニン) が強すぎて、未完成。10-30 年くらいは置いたほうが良い。作者に聞いたら 40 年後、と言われたものもありました (2013, Ridge, Monte Bello, Steep Terrace とか)。
② Napa Valley: 果実味より豊かで、若くても美味しくするする飲める。少なくとも私はそう思う。
違いの理由は、気候、地形、作り方のスタイルにあり。
(1) 気候
Santa Cruz Mountains | Napa Valley |
冷涼・山岳 | 温暖・盆地 |
気温の寒暖差が激しく、標高 1000 - 1500 ft くらいは霧もかかりやすい。太平洋からの冷たい空気も入り込みやすい。 | 盆地、日当たり良好で、夏場は 40 ℃近い日も珍しくない。 |
ぶどうがゆっくりと熟する。 アルコール度数が低めで、酸味が強め。 | 糖度が高く、アルコール度数が高め。 |
カシス (ベリーの種)、赤系果実、清涼感、ハーブの香り | リッチで肉厚な味わい。熟した黒い果実 (プラム、ブラックチェリー)、チョコレート、バニラ |
(2) 土壌の与える影響
Santa Cruz Mountains | Napa Valley |
隆起した海洋性堆積物と石灰岩(Limestone) | 火山性土壌や、川が運んできた堆積土壌(オールビアル・ファン) |
石灰岩の土壌由来の強いミネラル感 | きめ細かく砂っぽい (dusty) と評されるソフトなタンニン |
硬質なストラクチャー | 土壌の複雑さが生む「層の厚い果実味」 |
(3) スタイル
特徴 | Santa Cruz Mountains | Napa Valley |
全体像 | ボルドー (Bordeaux) 寄り | ニューワールドの王道 |
酸味 | 非常に高く、骨格がはっきりしている | 穏やかで、口当たりがまろやか |
タンニン | 緻密で硬く、長期熟成に向く | 滑らかで、若いうちから楽しめる |
キーワード | エレガンス、酸、冷涼 (若い時は硬い) | パワー、完熟感、ダークチョコ、華やか |
ニューワールドとは
- 伝統的なワイン産地であるヨーロッパや中東以外の地域を指す。
- ヨーロッパ(旧世界)から苗木や技術が伝わった先の国々を指します。Realm Cellarsがある北カリフォルニアは、まさにその代表格。
- そういう点では Santa Cruz Mountains も然り。
- ニューワールドの主な国々
- 北米: アメリカ (カリフォルニア、ワシントン、オレゴン州)、カナダ
- 南米: チリ、アルゼンチン、ウルグアイ
- オセアニア: オーストラリア、ニュージーランド
- アフリカ: 南アフリカ
- アジア: 日本など?
オールドワールド(旧世界)との主な違い
単なる地理的な分類以上に、哲学とスタイルに大きな違いあり。
New World | Old World (Traditional) | |
味わいのスタイル | 温暖な気候が多いためブドウが完熟し、フルーティーでリッチ、アルコール度数が高めなワインになりやすい。 | 比較的冷涼で、酸が高く、土っぽさやハーブのような複雑さ(terroir / 土地の個性、風土)を重視する傾向があり。 |
ブドウ品種 vs 土地 | Cabernet Sauvignon, Charonney のように、ブドウの名前(品種名)を前面に出す。 | ボルドー、シャブリ、キャンティのように、土地の名前(産地名)で呼ぶ。その土地独自のルールを守ることが重視。 |
ルールと革新 | 伝統に縛られず、最新技術(科学的な醸造、新しい樽の使い方、灌漑技術)を積極的に取り入れる。自由な発想で最高に美味しいブレンドを追求できるのが強み。 | 法律(フランスのAOCなど)によって、使えるブドウや栽培方法が厳格に決められている。何世代も続く伝統を守ることに重きを置く。 |
9339 Adelaida Road, Paso Robles, CA 93446

No comments:
Post a Comment